★欧州朝方の取引では、NYダウ先物が堅調に推移、米長期金利も上昇となる中、リスク選好の回復を受けて円売り戻しが優勢になった。なお、欧州株は堅調に取引を開始した。市場では『買い遅れた本邦輸入勢がオーダーの水準を引き上げてきた』との指摘があり、下値の堅さを意識した買いが入った。ポンド/ドルが買われ、ユーロ/ドルも連れて買われたことでドル売り気味になった。NYダウ先物が伸び悩む一方、米長期金利が上昇したことを受け、ドルは底堅く推移した。一時108.88円まで上げた後は、節目の109.00円を前に抑えられた。市場では『米マクロ系ファンドからの買いが観測された』との指摘があった。
上値追い一巡は108.80円を挟んでもみ合い商状となった。米1月NAHB住宅市場指数が予想外に上昇したことで、ドル買いが再燃した。しかし、109.00円が意識されるとドルは失速した。NYダウが150ドル高、米長期金利が2.72%付近で推移したことで、再びドル買いが優勢となった。しかし、高値圏での売りをこなすことが出来ず下落した。朝方にメイ英首相が不信任を回避したことで円売りが加速した。
★欧米主要経済指標
・英・12月消費者物価指数:前年比+2.1%(予想:+2.1%、11月:+2.3%)
・英・12月消費者物価コア指数:前年比+1.9%(予想:+1.8%、11月:+1.8%)
・英・12月生産者物価指数・産出:前年比+2.5%(予想:+2.9%、11月:+3.0%←+3.1%)
・英・12月生産者物価コア指数・産出:前年比+2.5%(予想:+2.4%、11月:+2.4%)
・米・12月輸入物価指数:前月比‐1.0%(予想:-1.3%、11月:‐1.9%←-1.6%)
・米・12月輸入物価指数:前年比‐0.6%(予想:-0.9%、11月:+0.5%←+0.7%)
・米・1月NAHB住宅市場指数:58(予想:56、12月:56)
★欧米市場のポイント
・108.52-109.19円のレンジ相場
・メイ英首相が不信任を回避
・米大手金融機関の好決算を受けてリスク選好
・米1月NAHB住宅指数が予想外に上昇
・VIX指数は18.60から19.04へ上昇