皆さん、こんにちは、小次郎講師です。
こんにちは。助手のムサシです。
★ 【小次郎講師】 ★
今回は「チャート分析の基本」の続き。初歩からしっかりと学び直そう。
☆ [ムサシ] ☆
よろしくお願いします。
【1、チャート分析とは?】
★ 【小次郎講師】 ★
前回は主にファンダメンタルズ分析を解説した。今回はチャート分析。
☆ [ムサシ] ☆
いよいよ本題ですね。
★ 【小次郎講師】 ★
よく投資家からこういった質問を受ける。
☆ [ムサシ] ☆
どんな質問でしょう?
★ 【小次郎講師】 ★
チャート分析で将来を見通せるというのがどうも納得いきませんと。例えば、チャート分析で買いシグナルが出たとします。でも、その後にとんでもない下げ材料が出てきたら下がるんじゃないですかと。
☆ [ムサシ] ☆
確かに。
★ 【小次郎講師】 ★
そういう人に、私ははっきりとこう答える。「チャート分析で将来のことは見通せない!」と。
☆ [ムサシ] ☆
あ、見通せないんだ。
★ 【小次郎講師】】 ★
どんないい買いシグナルが出ても、その後に新たな材料が出現したら流れが変わるのは当たり前。言っておくけど、これはファンダメンタルズ分析をしていても出てくる問題点。突然事故が起こったり、戦争が起こったりすると、それまでの分析は役に立たないものになる。
☆ [ムサシ] ☆
でしょうね。とすると、将来のことは結局読めないのですから分析すること自体に意味がないということにはなりませんか?
★ 【小次郎講師】 ★
ならない。チャート分析で何がわかるか?それは現在の状態がわかるのだよ。現状分析に使うのがチャート分析と捉えるとチャー分析の意味が正しく認識出来る。
【2、予想はよそう】
☆ [ムサシ] ☆
現状認識なんですか?でも我々の知りたいのは将来の値動きなんですけど。現状のことならチャート分析を使わなくてもわかりますし。
★ 【小次郎講師】 ★
そうかな。例えば、飛行機のコックピットにはさまざまなメーターがついている。スピードメーターから、気圧、風力、風向き、その他もろもろ。そういったのは全て現状分析だが、メーターがなくてもわかるかな?
☆ [ムサシ] ☆
なるほど、確かにメーターがないとわかりませんね。でも飛行機の操縦と違って、投資は将来のことをどう的確に予想するかがポイントですよね?そのためにチャートがどう役立つんですか?
★ 【小次郎講師】 ★
「予想はよそう!」だ。何年、私の助手をやっているのかな?確実な将来を見通す方法はファンダメンタルズ分析を駆使してもチャート分析を駆使してもない以上、予想をすることは百害あって一利無しとなる。
☆ [ムサシ] ☆
わからない将来をわかった気になることが落とし穴ということですね。
★ 【小次郎講師】 ★
そうだ。
☆ [ムサシ] ☆
では何をよりどころに投資をしたらいいんですか?
★ 【小次郎講師】 ★
投資を予想のゲームから確率のビジネスへと意識を変えたところからワンランク上の投資家になれる。
☆ [ムサシ] ☆
確率のビジネス?
★ 【小次郎講師】 ★
どんなに頑張っても明日のことが見通せるようにはならない。しかし、所詮は上がるか下がるかしかないのだから、サイコロを振って売買を決めても50%の確率で当たる。
☆ [ムサシ] ☆
確かに。
★ 【小次郎講師】 ★
とすると、我々が目指すのは確率50%をどれくらいアップすることが出来るかだ。
☆ [ムサシ] ☆
100%というのは無理でしょうけど、90%以上は目指したいですね。
★ 【小次郎講師】 ★
甘い!相場という不確実なものを相手にしているのだから、90%以上上がるとか、90%以上下がるとかがわかるときはないのだよ。
☆ [ムサシ] ☆
ないんですか?
★ 【小次郎講師】 ★
ないのに、そのないものを追い求めているのが一般投資家。つまり、ないものねだりだ。そして、そのないものを追い求めるがあまり、詐欺まがいの情報商材に引っかかる。
☆ [ムサシ] ☆
チャートのここだけ見ていれば90%以上の確率で勝てます!というような宣伝の情報商材ですね。
★ 【小次郎講師】 ★
90%以上の確率で上がる下がるが読める状況はない。80%以上もないかもしれない。あって60%から70%。それもいつでもあるわけではない。
☆ [ムサシ] ☆
そんなものなんですか?
★ 【小次郎講師】 ★
この現実をしっかりと把握するところから、投資の正しい基本姿勢が出来上がる。確率50%のところで仕掛けていては手数料等や税金を考えるとマイナスになってしまう。しかし、上がる下がるの確率が55%くらいあれば、そういうところで仕掛けていれば、トータルで手数料や税金を支払ってもプラスになる。
☆ [ムサシ] ☆
55%でいいんですか?
★ 【小次郎講師】 ★
そう考えると気が楽だろ?90%以上の状況を探そうと思うから迷路に迷いこむ。55%以上のエッジを探そうと思えば難しい状況ではない。
☆ [ムサシ] ☆
エッジってなんでしたっけ?
★ 【小次郎講師】 ★
エッジとは「優位性」と訳す。売方と買方のバランスが崩れて、買方がやや優勢になったり、売方がやや優勢になったりする状況を示す。通常は売方と買方の力関係はヒフティヒフティ。それがある瞬間バランスが崩れるときがある。そしてヒフティヒフティが6:4、7:3にときになる。しかし、8割もない、9割もないと思った方がいい。
☆ [ムサシ] ☆
そうなんですね。
★ 【小次郎講師】 ★
とすると、投資における心構えが明確になる。エッジがある状況でも3割4割の逆方向がありうる。これは相当高い確率だ。ということは連敗もいくらでもあり得る。
☆ [ムサシ] ☆
三連敗四連敗もありそうですね。
★ 【小次郎講師】 ★
その通り。とすると、投資において勝つためには一時的な連敗で破産しない資金管理が必要とわかる。
☆ [ムサシ] ☆
なるほど、やはり投資においては資金管理が大事なんですね。
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