皆さん、こんにちは、小次郎講師です。
こんにちは。助手のムサシです。
★ 【小次郎講師】 ★
連載80回を超え、本日から新シリーズのスタートだ。その新シリーズは「小次郎講師のチャート分析大全」、今回はその1回目、チャート分析の基本だ。
☆ [ムサシ] ☆
新シリーズスタートおめでとうございます。
【1、チャート分析とは何か?】
★ 【小次郎講師】 ★
従来はテクニカル分析などと呼ばれていたが近年はチャート分析と呼ばれることが多い。意味することは同じ。チャートを使って分析をすること。
☆ [ムサシ] ☆
チャート分析とテクニカル分析は同じなんですね。
★ 【小次郎講師】 ★
ほぼ同じと言っておこう。
【2、チャート分析とファンダメンタルズ分析】
★ 【小次郎講師】 ★
相場を分析する手法は主にチャート分析とファンダメンタルズ分析とがある。
【分析の手法】
ファンダメンタルズ分析・・・さまざまな材料を元に市場を分析
チャート分析(=テクニカル分析)・・・チャートを元に市場を分析
☆ [ムサシ] ☆
材料とはなんですか?
★ 【小次郎講師】 ★
材料というのは上げ材料、下げ材料などという言い方をするが、世界経済の動向から各社の業績に至るまで、価格変動に影響を与える要因のこと。
【材料例】
・企業業績・経済指標の発表・要人発言・金利動向等多数
★ 【小次郎講師】 ★
チャート分析とファンダメンタルズ分析とはどちらが優れていて、どちらが劣っているというものではない。天気予報に例えて言えば、「エルニーニョが発生したので、今年の夏は冷夏になるだろう」というのはファンダメンタルズ分析。「天気図を見ると高気圧が張り出しているので、明日も天気がいいだろう」というのがチャート分析。
☆ [ムサシ] ☆
わかりやすい。
【3、ファンダメンタルズ分析の注意点】
★ 【小次郎講師】 ★
ファンダメンタルズ分析は重要だが、一般投資家が使いこなすにはハードルが高い。以下の注意点があることを認識しなければいけない。
【ファンダメンタルズ分析の問題点】
①個人投資家が知る情報は出がらしの情報
②値動きの要因は山ほどある
③既にどれくらい織り込まれているかも分析しなければいけない
④イベント時は事前予想との差が価格を動かす
⑤売買タイミングを教えてくれない
⑥価格は市場センチメントで動く
⑦トレードルールに組み込めない
⑧学べば学ぶほど意地商いになりやすい
☆ [ムサシ] ☆
いっぱいありますね。
①個人投資家が知る情報は出がらしの情報
★ 【小次郎講師】 ★
情報は鮮度が大切。二番煎じの情報で勝てるほど投資は簡単ではない。それにも関わらず個人投資家が手にする情報は誰でも知っている情報がほとんどである。それを元に勝っていくのはきわめて難しい。
☆ [ムサシ] ☆
でしょうね。
値動きの要因は山ほどある
★ 【小次郎講師】 ★
円高になるか、円安になるか、それを決める要因は千も万もある。それらが絡み合って値動きを決める。それにも関わらず、日銀が金融緩和をするからとか、アメリカが金利を引き上げるからとか、ひとつふたつの材料で先行きを判断する投資家が多い。
☆ [ムサシ] ☆
千や万あるのであればそれを知ることも大変ですが、苦労して知ったとしても、その中に上げ材料下げ材料が混在しているでしょうから、どっちがどれくらい影響力があるのかを分析するのがさらに難しいですね。
★ 【小次郎講師】 ★
そこで登場するのがチャート分析だ。チャート分析には全ての材料が織り込まれている。そしてそれらを総合評価して、今買い勢力売り勢力のどちらがどれくらい強いかもチャート上に表れる。
☆ [ムサシ] ☆
なるほど。それは便利ですね。
③既にどれくらい織り込まれているかも分析しなければいけない
★ 【小次郎講師】 ★
知ったらしまい、という格言がある。ニュースが一般に知れ渡れば、その材料は既に価格に織り込みずみとなる。とすると、どんなにいい材料でも、それを今後の予想には使えない。
☆ [ムサシ] ☆
すでに価格の中に入っちゃってるわけですからね。
④イベント時は事前予想との差が価格を動かす
★ 【小次郎講師】 ★
イベントとは決算発表や経済指標の発表のこと。それらを背景に価格は大きく動くがそれは決算がいいから上がる、悪いから下がるという単純なものではない。事前予想というのが市場には常に存在し、その事前予想より良ければ上がる、悪ければ下がるというのが真実。事前予想よりいいか悪いかを発表前に読む方法はない。とすると、イベントで価格が動くということがわかっていても、それを元にして、利益を上げるのはきわめて困難。
☆ [ムサシ] ☆
肝心のどちらに動くかがわからないわけですからね。
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