皆さん、こんにちは、小次郎講師です。
こんにちは。助手のムサシです。
★ 【小次郎講師】 ★
本日は「トレードエッジ神髄」の続き
☆ [ムサシ] ☆
よろしくお願いします。
【1、投資の本質】
★ 【小次郎講師】 ★
前回投資の本質について、解説した。
☆ [ムサシ] ☆
「市場に集まったお金を参加者で奪いあう。奪い合うために売買を利用する」というやつですね。
★ 【小次郎講師】 ★
そうだ。理解出来たかな?
☆ [ムサシ] ☆
申し訳ないですけど、わかったようなわからないようなってとこですね。要はもし、その市場に3千万のお金しかなければ3千万以上の利益は稼ぎようがないってことですかね?
★ 【小次郎講師】 ★
まあ、そうだ。価格が上がれば買いで果てしなく儲けられ、価格が下がれば売りで果てしなく儲けられると思うのは幻想。
☆ [ムサシ] ☆
なんか、買ってどんどん上がっていったら、いくらでも儲けられるような気がしますが、市場にあるお金以上にはならないんですね。
【2、勝つために必要なこと】
★ 【小次郎講師】 ★
勝つためには負けてくれる人が必要。負けてくれる人をどうやって作るかがトレードにおける上級編。
☆ [ムサシ] ☆
負ける人を作るなんて全くわかりません。考えたこともなかったです。
★ 【小次郎講師】 ★
たとえば、Aさんが1000円である銘柄を買ったとする。その銘柄をBさんに1100円で売った。100円の利益だね。今度はその銘柄をBさんがCさんに1200円で売る。Bさんもやはり100円の利益だ。今度はその銘柄をCさんがDさんに1300円で売る。Cさんも100円の利益。今度はDさんがEさんに・・・と続けていくと、上昇過程では全ての人が儲かっているように見える。
☆ [ムサシ] ☆
儲かっているように見えるって・・・・上昇過程なら全ての人が儲かってて当たり前じゃないですか?
★ 【小次郎講師】 ★
その儲かってるお金はどこから出てくるんだ?
☆ [ムサシ] ☆
禅問答みたいですね。どこからって、上昇しているなら、例えば株であればその会社の価値がアップしているわけですから、そこから出てくるんじゃないですか?
★ 【小次郎講師】 ★
わかってないね。利益を得るためには誰かがそのお金を支払ってくれなければいけないのだよ。お金は突然湧いてこない。そしてそのお金は会社が出してくれるわけではない。
☆ [ムサシ] ☆
誰かがそのお金を支払う!?考えたこともなかったです。
★ 【小次郎講師】 ★
たとえば先ほどのケース
Aさん1000円である銘柄を買いBさんに1100円で転売。
Bさんはその銘柄をCさんに1200円で転売。
CさんはDさんに1300円で転売。
DさんはEさんに1400円で転売。
EさんはFさんに1500円で転売。
FさんはGさんに1600円で転売。
GさんはHさんに1700円で転売。
★ 【小次郎講師】 ★
こういう状態だったら、その株を買った全ての人が儲かっているように見える。
☆ [ムサシ] ☆
見える!?って、確かにみんな儲かっているじゃないですか?なんかひっかかる言い方でね。
★ 【小次郎講師】 ★
確かにAさんからGさんまでが100円の利益を上げた。その利益がどこから出たかをよく理解しなければいけない。その利益は全て最後に買ったHさんが支払っている。
☆ [ムサシ] ☆
あっ。なるほど。そういうことになるんですね。でもHさんも誰かに1800円で売れば問題ないのでは?
★ 【小次郎講師】 ★
価格はいつまでも上がり続けない。売る前に下がってしまうことがよくある。
☆ [ムサシ] ☆
なるほど。そうですね。
★ 【小次郎講師】 ★
とすると、投資の世界はババ抜きと分かる。
☆ [ムサシ] ☆
ババ抜き?
★ 【小次郎講師】 ★
「投資の世界はババ抜きと心得よ。」これが達人の教え。ババとは、買いであれば最高値で買ってくれる人、売りであれば最安値で売ってくれる人のこと。投資というのは煎じ詰めればババを誰に引かせるかということを争っているゲームと言える。
【3、勝つために必要なこと、上級編】
【投資に勝つために必要なこと、上級編】
・誰にババを引かせるか?
・ババを引かせる人間を用意出来るかどうかが勝つための重要ポイント
☆ [ムサシ] ☆
怖いですね。投資をするというのは価格変動で儲けたり損したりするわけですから、市場の外部の要因で株が上がったり下がったり、為替が変動したりして、損得が決まるのかと思っていましたが、実は市場の中で、ボクシングやレスリングのように、参加者同士が格闘して、勝ったものが利益を得ていたわけですね。
★ 【小次郎講師】 ★
少なくとも上級者はそう理解しなければいけない。もうすでに連載60回に及ぶ。そろそろこういうことを言っても理解してもらえるだろ。このことがわかるかわからないかが上級者になれるかなれないかの大きなポイント。
☆ [ムサシ] ☆
確かに上級編ですね。難しい。
★ 【小次郎講師】 ★
今100億円動いている市場があるとする。そこへ1千億の投資金を持ってきてこれを2倍に増やせるか?
☆ [ムサシ] ☆
もうわかります。出来ませんね。
★ 【小次郎講師】 ★
でも、市場で一番お金を持っているのだから、価格を動かすことは出来る。ということは今現在千円の銘柄だったら、それを2千円に上昇させることが出来るかもしれない。千円が2千円になると計算上は1千億が2千億になった気になる。しかし、大事なので何度も繰り返すが、1千億を2千億にするためには1千億のお金を出してくれる人が必要。この市場にはその人がいない。
☆ [ムサシ] ☆
いないですね。100億しかありませんから。
★ 【小次郎講師】 ★
ということは、1千億を2千億に増やすためには、価格を倍にすることが大事なのではなくて、1千億負けてくれる人を用意しなればいけないのだということが最大のテーマなのだよ。
☆ [ムサシ] ☆
うーん、おっしゃることはわかりますが、・・・・・殺伐としていますね。
★ 【小次郎講師】 ★
市場は戦場だ。投資をするということは、戦場で戦うこと。その認識が希薄な平和ボケの投資家が多い。
☆ [ムサシ] ☆
耳が痛い。でも、講師がおっしゃるのは大口投資家のことですよね?勝つために負けてくれる人を用意しなければならないという話は小口投資家には関係なくないですか?小口投資家が狙う利益はいつでも市場にあると、前に講師が確かおっしゃったような。
★ 【小次郎講師】 ★
確かに。しかし、一般投資家がその負けてくれる人の立場になるのだとしたら、関係ないと言えるかね?
☆ [ムサシ] ☆
え?そういうことなんですか?でも一般投資家は小口ですよ。
★ 【小次郎講師】 ★
ひとりひとりはね。でもそのひとりひとりが集まるとそれなりの額になる。
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