皆さん、こんにちは、小次郎講師です。
こんにちは。助手のムサシです。
★【小次郎講師】★
さて、「相場の基本」シリーズ。まずは板の話から解説している。今回もその続きだ。
【1、成行注文の注意ポイント】
☆【ムサシ】☆
宿題がありましたね。
★【小次郎講師】★
覚えていたね。「上図の板のケースで、200枚の買い注文を出したら一体いくらの価格で成立するか、逆に200枚の売り注文を出したら一体いくらの価格で成立するか」だ。考えてきたかな?
☆【ムサシ】☆
考えましたが・・・わかりません。
★【小次郎講師】★
まあ、そうだと思った。基本から解説しよう。板寄せではたくさんの注文を集めてひとつの価格を決めると前回説明した。
☆【ムサシ】☆
はい。それが朝一番の板寄せだったら始値が決定するわけですね。
★【小次郎講師】★
そうだ。その板寄せが終わると未成立の注文が残る。その未成立の指値注文が板に表示されるわけだ。
☆【ムサシ】☆
未成立の成行注文はどうなるんですか?
★【小次郎講師】★
成行注文は優先されるので未成立で残る可能性は少ないのだよ。前回勉強したね。
【価格優先の原則】
・成行注文は指値注文より優先される
・指値が低い売り注文は高い売り注文より優先される
・指値が高い買い注文は低い買い注文より優先される
【時間優先の原則】
・同じ指値注文だったら注文受付時間が早いものが優先される
☆【ムサシ】☆
あ、しました。
★【小次郎講師】★
ということで板寄せにおいて成行注文が未成立で残る可能性は少ないのだが、もし、残ったとしたらその時点で成行注文は消滅する。
☆【ムサシ】☆
ありゃ、消えちゃうんですか。
★【小次郎講師】★
成行注文は板寄せにおいてもザラバにおいてもその場で成立するかどうかが全て。指値注文のように市場に残って、後から出てきた注文とマッチングするということはない。
☆【ムサシ】☆
マッチングとは?
★【小次郎講師】★
ある価格に対して売り注文と買い注文が同量あって初めて価格が成立する。そのことをマッチングと言う。
☆【ムサシ】☆
その時点でマッチングしなかった成行注文は消滅するんですね。僕は成行注文を出したらどんな価格になるかは置いといて、必ず全量成立すると思っていたのですが、そうではないわけですね。
★【小次郎講師】★
全量成立しないことがほんのときたまある。そこが注意ポイントだ。
【成行注文の注意ポイント】
・その場で成立しなかった注文はキャンセルとなる。
・そのため、全量成立が約束されているわけではない。
☆【ムサシ】☆
買った後、価格が下がってきて、大きく下がる前に決済したいときなど、成行の売り注文を出しますが、成行で注文を出すと必ず全量決済出来ると思っていたのですが、そうではなかったんですね。ショックです。
★【小次郎講師】★
勘違いしている人が多いので、ここで理解出来て良かったと思わなくては。さて、問題に戻る。
【2、価格決定のメカニズム】
★【小次郎講師】★
この板で200枚の買いを出したとする。とどうなるか?
☆【ムサシ】☆
売りの指値注文が上記板の左側に表示されていますね。指値の売りは価格が低い方が優先ですから、まず22810円のところにある77枚が最優先ですね。
★【小次郎講師】★
わかっているじゃないか。まず、22810円で77枚成立する。次に価格が上昇し22820円となる。ここには154枚の売り注文がある。残っている買い注文は後123枚だから、その買い注文は全て22820円で成立となる。
☆【ムサシ】☆
22810円で77枚成立し、22820円で123枚成立するわけですね。
★【小次郎講師】★
すると板が変化する。どう変化するかな?
☆【ムサシ】☆
えーと、22810円のところの売り指値枚数が0枚になります。22820円の売り指値は154枚あったなかで123枚成立したので、残り31枚が板に表示されます。
★【小次郎講師】★
わかってきたね。
☆【ムサシ】☆
22820円の売り指値のうち123枚が成立し、残り31枚が未成立で残るわけですが、どれが決済されてどれが残るかは「時間優先」で決まるわけですね?
★【小次郎講師】★
そうだ。注文というのは全ての注文に順番が設定される。ということで早く注文を出しておくことはとても大事だ。
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