皆さん、こんにちは、小次郎講師です。
こんにちは。助手のムサシです。
★【小次郎講師】★
さて、本日から新たに「相場の基本」について解説していく。
☆【ムサシ】☆
よろしくお願いします。
★【小次郎講師】★
第1回目は「板」、そして「注文の種類」についてだ。
☆【ムサシ】☆
板というのはこのようなものですね。これは日経225先物の板ですが、個別株でも商品先物でも同様なものを見ることが出来ますね。
★【小次郎講師】★
そうだ。
☆【ムサシ】☆
注文の種類ってなんですか?
★【小次郎講師】★
成行注文、指値注文、逆指値注文などのことだ。
☆【ムサシ】☆
なるほど。
★【小次郎講師】★
わかっているようで、ここら辺のことがあいまいになっている投資家が多い。基本中の基本だがこれを正しく把握しているかどうかが勝敗に大きく左右する。
☆【ムサシ】☆
そうなんですか。
★【小次郎講師】★
では基本的なことを質問してみよう。板に乗っている注文は上記のうちどの注文だ。
☆【ムサシ】☆
これはさすがにわかります。指値注文です。それぞれの値段に対して指値注文がどれくらいあるかを示したのが板ですね。
★【小次郎講師】★
だね。ところで、そうすると逆指値注文は板にはどうやって現れる?成行注文は?
☆【ムサシ】☆
そう言われるとわからないことだらけです。
★【小次郎講師】★
なんのために板があるのか、そこまで正しく知らなければ投資で成功するはずもない。
【1、競争売買と相対売買】
★【小次郎講師】★
まず、金融商品(株・FX・先物・コモディティ等)の価格決定メカニズムとして競争売買と相対売買があることから把握しなければいけない。
☆【ムサシ】☆
競争売買と相対売買ですか?聞いたことがあるような無いような。
◆競争売買
市場に参加する買方と売方によって価格が決まる。買いが多ければ価格は上昇し、売りが多ければ価格は下落する。値段が成立する瞬間は買方と売方は同数(同量)である。
◆相対売買
価格は業者が提示する。価格を二つ提示するので2Way方式とも呼ばれる。買うときの価格、売るときの価格の二つ。その価格差をスプレッドと呼ぶ。
★【小次郎講師】★
ポイントは価格を誰が決めるのかという点にある。競争売買では市場参加者が価格を決める。価格が安いと思えば買い、価格が高いと思えば売り、多数の参加者の合意により現在の価格が決まる。これが実は価格決定メカニズムの基本中の基本。多くの取引所取引はこの原則で運営されている。取引所は参加者が価格を公正に決定する場を提供するという位置づけとなる。
☆【ムサシ】☆
なるほど。
★【小次郎講師】★
それに対して相対売買では価格は業者が一方的に決める。しかし、だからと言っていい加減な価格設定になるわけではない。業者の設定した価格が高すぎると思えば投資家は売り、安すぎると思えば投資家は買う。多数の投資家が売れば業者は設定する価格を下げ、多数の投資家が買えば業者は設定する価格を上げる。だから、やはり価格が投資家の売買で決まるという要素はある。しかし、それが直接的に反映するのが競争売買、間接的に反映するのが相対売買だ。
☆【ムサシ】☆
いろいろな金融商品がありますが、競争売買のもの、相対売買のものと識別して教えてもらえますか?
★【小次郎講師】★
了解。
【競争売買】
個別株・株式指数先物取引(日経225先物等)・商品先物取引等
【相対売買】
FX・金地金
☆【ムサシ】☆
なるほど。ということは取引所で取り扱っているものは競争売買、民間企業が運営しているのが相対売買と思えばいいですか?
【取引所取引】
競争売買
【取引所がない取引】
相対売買
★【小次郎講師】★
かつてはそういう理解で良かったのだが、そうとも言えない事例が出てきた。
☆【ムサシ】☆
どこですか?
★【小次郎講師】★
東京金融取引所のくりっく365、くりっく株365だ。
☆【ムサシ】☆
くりっく365はFXですね。くりっく株365は日経225やNYダウを取り扱う株価指数の取引ですね。これらは競争売買でないんですか?
★【小次郎講師】★
買いと売りの2Wayで値段が決まる相対売買だ。その相対売買を取引所が運営しているというだけ。
☆【ムサシ】☆
なるほど。取引所が運営しているのでちょっと安心ですが、価格決定のメカニズムはあくまで相対売買なのですね。
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