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【第120回】チャート分析の心得その7

2017.04.21

 

皆さん、こんにちは、小次郎講師です。

 

 

こんにちは。助手のムサシです。

 

★【小次郎講師】★
さて「チャート分析の心得」本日は7回目、リスクリワード比率の考え方について解説したい。

☆【ムサシ】☆
リスクリワード比率?それがチャート分析に関係するんですか?

★【小次郎講師】★
大いに関係する。同じようにチャート分析をしても、どこに損切りラインを設定し、どこで利確をするかで結果は全然違ってくる。

☆【ムサシ】☆
つまり、チャート分析の結果、上昇トレンドがあるとわかり、同じ場所で仕掛けたとしても、損切りラインをどこに置くか利益確定ラインはどこに設定するかで利益額、あるいは損失額が違ってくるということですね?

★【小次郎講師】★
そうだ。

☆【ムサシ】☆
それはめちゃめちゃ興味があります。

【1、リスクリワード比率とは?】

★【小次郎講師】★
まずはリスクリワード比率とは何かから説明したい。この講座では何度か解説した。ムサシ君、リスクリワード比率ってなんだっけ?

☆【ムサシ】☆
えーと、利益平均と損失平均を比較するんでしたね?確かその比率かと。

★【小次郎講師】★
まあ、いいだろう。計算式は利益平均÷損失平均。

【リスクリワード比率】
リスクリワード比率=1回あたりの利益平均÷1回あたりの損失平均

☆【ムサシ】☆
利益平均というのはトレードの中で勝ったトレードだけをピックアップして、その合計の勝ち金額を勝った回数で割るというもの、損失平均というのはトレードの中で負けたトレードだけをピックアップしてその合計の負け金額を負けた回数で割るというものでしたね?

★【小次郎講師】★
そうだ。計算式からわかるとおりこのリスクリワード比率が「損小利大」という投資における重要なセオリーを司っている。

☆【ムサシ】☆
日本人に一番苦手なやつですね。

★【小次郎講師】★
典型的日本人のトレードパターンはコツコツドカンだからね。コツコツ儲けて、ドカンとやられる。

☆【ムサシ】☆
耳が痛い。
20170421小次郎

★【小次郎講師】★
上記が勝ち組投資家になるための勝率とリスクリワード(RR)比率の関係。勝率50%ならRR比率が1以上だったら勝てる。勝率60%だったらRR比率が0.67以上だったら勝てるということ。

☆【ムサシ】☆
日本人はこのRR比率が悪いんでしたね?

★【小次郎講師】★
あるときの調査では0.33などという調査結果があった。10万ずつ勝って、負けるときには30万負けるというのがRR比率0.33ということ。このRR比率では上記の表を見てわかるとおり、勝率が80%くらいないと勝てない。

☆【ムサシ】☆
勝率が70%あっても、そのときにRR比率が0.43必要なわけですね。それを考えると0.33という数字がいかに低いかがわかります。

★【小次郎講師】★
まず、このRR比率を1以上に持っていくことが重要。そして望むらくは2くらいに持っていけると安定した勝ち組投資家になれる。タートルズはこれが3近くあったと言われている。

☆【ムサシ】☆
それは凄い、圧倒的に利益率がいいんですね。

【2、リスクリワード比率、よくある間違い】

★【小次郎講師】★
実はある本にこんなことが書いてあった。上がる下がる確率50%。それなら上がったときの利益確定ラインと損切りラインを比較して、利益確定ラインを損切りラインの1.2倍に設定しておけば勝てると。

☆【ムサシ】☆
RR比率1.2ということですね。つまり、100円下がってロスカットするとしたら、利益確定は120円上がったときとすると。

★【小次郎講師】★
そうだ。

☆【ムサシ】☆
なるほど。勝率が50%でRR比率が1.2なら確かに勝ち組ですね。

★【小次郎講師】★
ムサシ君までそう思うかね。確かに上がる下がる確率は50%。だから、100円上がったところで利益確定する、100円下がったところで損切りをするということなら、勝率は50%でいいだろう。しかしムサシ君、上がる下がる確率が50%としても、利益確定は1000円上がったところ、損切りは100円下がったところとした場合、勝率は50%になると思うかね?

☆【ムサシ】☆
うーん、それはならないと思います。1000円も上がる相場はそんなにはないです。それに対して100円下がるというのはしばしばあるでしょう。上がる下がる確率が同じとしても、その条件では勝つことより負けることの方が当然多くなります。



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