皆さん、こんにちは、小次郎講師です。

こんにちは。助手のムサシです。
★【小次郎講師】★
さて「チャート分析の心得」本日は5回目になる。
前回最後に解説した『トレンドフォロアーの宿命』を掘り下げて解説していきたい。
☆【ムサシ】☆
いやあ、予想以上に奥の深い話でたじたじでした。
★【小次郎講師】★
このコラムでは出来るだけわかりやすく話しているが、相場の奥の奥を解説している。
油断してはいけないぞ、しっかりと理解するんだ。
☆【ムサシ】☆
了解です、今回もよろしくお願いします。
【1、トレンドフォロアーの宿命】
★【小次郎講師】★
まずは、前回の復習から。順張りか逆張りかどちらが正解か。長い議論に既に終止符が打たれている。投資においては順張りが基本。そうでなければ『Trend is Friend』などという格言は出てこない。
☆【ムサシ】☆
確かに。
★【小次郎講師】★
それにも関わらず日本人は逆張りが好きで、2016年の米大統領選の後の株式の高騰、FXのドル円大幅円安相場に逆張りをしてやられている。
☆【ムサシ】☆
上がったら売りたくなる、下がったら買いたくなる、というのが人情です。
★【小次郎講師】★
だから日本人は相場が下手なのだよ。トレードルール作りの元祖でタートルズのトレードルールなどにも影響を与えたウイリアム・ギャンさんが、トレードルール作りのセオリーをまとめた「ギャンの価値ある28の法則」と呼ばれるものがある。ネットで調べたらすぐ出てくるから確認してほしい。そこにははっきりと「トレンドに乗るべし。逆張りはしてはいけない」と書いてある。
☆【ムサシ】☆
やはり、一般投資家にとって勝ちやすいのはトレンドフォローと決まっているのですね。
★【小次郎講師】★
そうだ。そしてそうだという前提の元に、それでもトレンドフォローには弱点があるということを前回話した。覚えてるね?
☆【ムサシ】☆
トレンドフォローでは底から天井まで丸ごと取ることは出来ない。ということで取れる幅は実際の上昇トレンドから相当割り引かれるという話でした。
★【小次郎講師】★
そこから「頭と尻尾はくれてやれ!」という相場格言が出来たことを話した。それがトレンドフォロアーの宿命だ。
☆【ムサシ】☆
「頭と尻尾はくれてやれ」という格言はトレンドフォロアーの宿命を表した言葉なんですよね。
大丈夫です、しっかりと覚えていますよ!
★【小次郎講師】★
ただ、そうはいってもどの位取れる幅があるかは、トレードをする上では重要だ。
上図など良い方だぞ。
★【小次郎講師】★
上げ幅が小さいと取れる幅は極めて小さくなる。そしてさらに小さなトレンドになるとエントリー価格が高値となり、トレンドの終了を見て決済すると損切りとなることが多い。
☆【ムサシ】☆
なるほど。底打ちを確認して買う、天井打ちを確認してから手じまうという方法では小さなトレンドが取れませんね。だったら、やっぱり目標値段を決めて、目標値段になったら決済するというのがいいんですかね?
【2、目標値段は決めてはいけない】
★【小次郎講師】★
それは逆。それはトレンドフォロアーとしては一番してはいけないこと。
☆【ムサシ】☆
一番してはいけないことなんですか?雑誌や本を読んでも「目標値段を決めてトレードをしましょう」と書いているものは多いですけど。
★【小次郎講師】★
レベルの低いアナリストが書いてる。多分、あまり儲けたことがないんだろうね。
☆【ムサシ】☆
でもトレンドフォロアーが頭と尻尾を市場に返すことによって利益を上げられないなら、目標値段を決めてた方が儲けやすいじゃないですか?
★【小次郎講師】★
そう思うのが素人。では聞くが目標値段はどうやって決める?
☆【ムサシ】☆
えーと、そう言えば・・・・・どうやって決めていいのかわからない。
★【小次郎講師】★
目標値段を決めるとすると、過去の値動きを参考にするとか、自分の利益目標を元に決めるとかになるが、どちらにしろ大相場を取れない。年に1度あるいは2度くらいある大きな上げ、大きな下げを取れるかどうかが運命の分かれ目。それなのに目標値段を決める派はそれを諦めている。
☆【ムサシ】☆
確かに。一度決済した後に、さらに上昇しているからと言ってまた買うのは難しいですね。
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