(NY金・NY白金)
28日のNY金は、3営業日連続の上昇。NY金の期近12月限は前日比25.7ドル高の3474.3ドル、NY白金の期近10月限は同13.7ドル高の1361.7ドル、NY銀の期近12月限は同49.1セント高の3970.3セント。
昨日のNY金は、米長期金利の低下と為替のドル安・ユーロ高基調を背景に続伸した。
NY金の12月限は、序盤に為替のドル高・ユーロ安方向の動きによって3442.5ドルまで下落した。しかし、その後は米長期金利の低下や為替のドル安・ユーロ高基調を背景にNY金は出直りの動きになると3478.7ドルまで続伸した。
引き続き、米国の早期利下げ観測によって、この日の米長期金利は低下した。また、ドルの信認低下を警戒した動きから、為替はドル安・ユーロ高基調に進んだ。米メディアによると、クックFRB(連邦準備制度理事会)理事はトランプ大統領による住宅ローン不正疑惑を理由とした解任通告が違法だとして、職務継続の確認を求める訴訟を起こした。一方、レビット米大統領報道官は記者会見で、「トランプ米大統領には解任しなければならない理由がある」と強調した。この一連の動きによって、FRBの独立性が脅かされることへの警戒感から、為替はドル安・ユーロ高基調となっている。
NY白金も為替のドル安・ユーロ高基調によって反発した。
NY白金の10月限は、序盤から売り買い交錯する動きの中、1341.7ドルまで下落した。しかし、その後は為替のドル安・ユーロ高基調が支援材料になると、NY白金は1371.9ドルまで反発した。
NY金12月限日足
※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。
NY白金10月限日足

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(WTI原油)
28日のWTI原油は、続伸。WTI原油の期近10月限は前日比0.45ドル高の64.60ドル、北海ブレント原油の期近10月限は同0.57ドル高の68.62ドル、RBOBガソリンの期近9月限は、同5.02セント高の219.91セント、NYヒーティングオイルの期近9月限は、同1.45セント高の230.98セント。
昨日のWTI原油は、売り買い交錯する動きの中、ロシア産原油の供給懸念を警戒した動きによって続伸した。
WTI原油の10月限は、前日の上昇に対する反動から序盤は売りが先行した。その後、先週のウクライナの攻撃によって停止していたドルジバ・パイプラインの復旧見通しを受けて、需給の緩み観測からWTI原油は63.35ドルまで下落した。
先週、ウクライナ軍によるロシアの石油施設攻撃に伴い、ドルジバ・パイプライン経由のロシア産原油の輸送が停止した。これによりハンガリーとスロバキアへのロシア産原油の供給混乱が生じて、需給の引き締まり観測が台頭した。しかし、昨日はドルジバ・パイプラインが早ければ27日か28日に輸送を再開する可能性が浮上したことで、需給の緩みを警戒した動きによって、WTI原油は売られた。
ただし、WTI原油の下振れは一時的な動きとなり、その後はロシアとウクライナの和平交渉の進展に対する不透明状況から、ロシア産原油の供給混乱への警戒感が再浮上して、64.70ドルまで続伸した。
この日もウクライナの首都キーウでロシア軍による大規模な攻撃があり、少なくとも19人が死亡した。一方、ウクライナ軍はロシアの石油精製所2カ所をドローンで攻撃した。このロシアとウクライナの交戦が続く中、レビット米大統領報道官はトランプ米大統領がロシア・ウクライナ情勢に関する声明を発表するとした。このレビット米大統領報道官の発言によって、ロシア産原油の供給混乱が警戒されWTI原油は買われた。
WTI原油期近10月限日足

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(CBOTコーン)
28日のシカゴコーンは、3営業日ぶりの反発。シカゴコーンの中心限月12月限は、前日比4.00セント高の410.00セント。
昨日のシカゴコーンは、安値拾いの買いと米国産トウモロコシの輸出需要を背景に反発した。
シカゴコーンの12月限は、米国産トウモロコシの豊作観測によって序盤から売りが先行すると403.50セントまで下落した。しかし、その後は、為替のドル安基調に対する安値拾いの買いと米国産トウモロコシの輸出需要によって、411.00セントまで反発した。
この日発表された、米国産トウモロコシの週間輸出成約高で、2026年度の米国産トウモロコシの成約高が208万9700トンとなり、市場予想レンジの120万~260万トンの上限に近い水準となった。この米国産トウモロコシの輸出需要が、この日のシカゴコーンの支援材料となった。
シカゴコーン期近12月限日足

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