(NY金・NY白金)
29日のNY金は、5営業日ぶりに反発。NY金の期近8月限は前日比14.0ドル高の3324.0ドル、NY白金の期近10月限は同0.2ドル安の1419.6ドル、NY銀の期近9月限は同6.5セント高の3828.6セント。
昨日のNY金は、前日までの下落基調に対する反動によって上昇した。NY金の8月限は、序盤に3305.8ドルまで下落した。しかし、その後は連日の下落に対する反動と安全資産の買いによって3332.3ドルまで反発した。注目された米国と中国の閣僚級による通商協議は、双方が8月12日まで停止している24%分の関税の停止期限を3カ月間延長する方向で一致した。ただし、ベセント米財務長官は協議後の記者会見で「トランプ大統領が関税停止期間を延長をするか決定する」と述べたことで、米中の貿易合意への不確実性や協議の長期化などへのリスクを警戒感した動きから、安全資産としてNY金は買われた。ただ、高値をつけてからのNY金は、30日の米FOMC(連邦公開市場委員会)の声明やパウエル米FRB(連邦準備制度理事会)議長の記者会見を控え、持ち高調整によって3325ドル前後の水準まで上値を切り下げた。
一方、NY白金は引き続き為替のドル高・ユーロ安基調が圧迫要因となって続落した。NY白金の10月限は、序盤に為替のドル高・ユーロ安基調を背景に1395.3ドルまで下値を切り下げた。しかし、その後は連日の下落に対する反動によって、米国取引時間帯に1433.4ドルまで反発した。ただし、引けにかけては、1420ドル前後の水準まで上値を切り下げた。
NY金8月限日足
※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。
NY白金10月限日足

※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。
(WTI原油)
29日のWTI原油は、大幅続伸。WTI原油の期近9月限は前日比2.50ドル高の69.21ドル、北海ブレント原油の期近9月限は同2.47ドル高の72.51ドル、RBOBガソリンの期近8月限は、同8.32セント高の221.84 セント、NYヒーティングオイルの期近8月限は、同3.72セント高の246.38セント。
昨日のWTI原油は、米国と中国の通商協議の進展期待とロシア産石油の供給懸念が支援材料となって大幅続伸した。WTI原油の9月限は、為替のドル高基調を背景に66.53ドルまで下落した。しかし、その後は米・中の通商協議の進展期待をきっかけに、WTI原油は買いが膨らむと69.76ドルまで急伸した。この日、米中の閣僚級協議が実施され、双方が8月12日まで停止している24%分の関税の停止期限を3カ月間延長する方向で一致した。これにより、米中の貿易摩擦の拡大懸念が後退したことで、WTI原油は買われる動きとなった。
また、米国は制裁対象としているロシアやイラン産原油を中国が購入していることへの懸念を伝えた。28日にトランプ米大統領は、ロシアに対し停戦に応じない場合、ロシア産石油を取引する国に二次関税を課す考えを表明していた。制裁の発動期限は、28日を基準に10~12日以内として、制裁内容はロシア産石油の輸入国に100%の関税を課すとみられている。米国のロシアへの追加制裁によるロシア産石油の供給懸念が、この日のWTI原油の支援材料となった。
WTI原油期近9月限日足

※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。
(CBOTコーン)
29日のシカゴコーンは、3営業日連続の下落。シカゴコーンの中心限月12月限は、前日比3.00セント安の411.00セント。
昨日のシカゴコーンは、引き続き米国産トウモロコシの豊作観測によって続落した。シカゴコーンの12月限は、序盤から売りが先行して、米国取引時間帯に409.25セントまで下値を切り下げた。28日の引け後に発表された米国産トウモロコシの作柄状況は、「優」と「良」の合計の割合が73%となり前週から1ポイント低下したが、同時期では2016年以来の高水準となっている。また、米国産トウモロコシの主産地となる米コーンベルトで、穏やかな気温と適度な降雨予報となっている。この米国産トウモロコシの好調な作柄状況と生育に適した天候によって豊作観測が強まっている。しかし、安値をつけてからのシカゴコーンは、安値拾いの買いによって引けにかけて411セント台まで下げ幅を縮小した。
シカゴコーン期近12月限日足

※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。
フジトミ証券の投資助言サービスでは、商品や株価指数、FXを中心に売買のフォローアップを行っています。
【投資助言サービスについて】https://www.fujitomi.co.jp/advice/
【ツイッター】https://twitter.com/@tazawa_fujitomi
関連記事




