
皆さま、おはようございます。CFP(1級ファイナンシャル・プランニング技能士)のワイワイこと岩井です。
ご存じのとおり、イスラエルとイランの衝突が激化しています。イスラエルがイランの石油・ガス施設への攻撃を実施したとの報道がありました。
石油・ガス施設が攻撃されたということは、イランから世界に供給されるエネルギーに何らかの影響を及ぼすことが想定されます。
ちなみに、OPECが発表した2025年4月のオイルマーケットレポートによると、正式な統計上のイランの原油輸出量は0千バレル/日でした。これは、アメリカによるイランへの経済制裁の影響によるものです。
しかし、実際には3,305千バレル/日の原油がイラン国内で生産されており、その約8割が中国に輸出されていたとみられます。
OPEC加盟国の原油生産量(2025年4月・二次資料ベース)
| 順位 | 国名 | 生産量(千バレル/日) |
|---|---|---|
| 1位 | サウジアラビア | 9,010 |
| 2位 | イラク | 3,964 |
| 3位 | イラン | 3,305 |
| OPEC合計 | 26,710 |
出典:Monthry Oil Market Report May 2025 (OPEC)
OPEC内の生産量で見ると、イランはサウジアラビア、イラクに次ぐ第3位の産油国であり、OPEC全体の約12.4%を占めています。仮にイランの生産が完全に停止した場合、世界の需給バランスが大きく崩れる可能性があります。
過去にも中東情勢の緊迫により、何度も「オイルショック」が発生してきました。どの程度の影響があったのか、過去のデータから振り返ってみましょう。
1946年以降のWTI原油価格の推移(対数表示:基数2)

※変化を分かりやすくするため、価格は基数2の対数で表示しています。
第四次中東戦争、イラン革命、イラクのクウェート侵攻、イラク戦争を赤丸で示しましたが、いずれのケースでも価格はおおむね2倍程度上昇していたことが確認できました。
今回のイスラエルとイランの衝突が起きる前のWTI原油価格は65ドル/バレル程度でしたので、仮に同様の上昇幅があるとすれば130ドル/バレル程度まで上昇する可能性もあります。これは、2008年や2022年に記録した高値水準に匹敵します。
原油価格の上昇は物価上昇を引き起こし、中央銀行による政策金利の引き上げを招く可能性があります。その結果、債券市場や株式市場にも大きな影響が及ぶでしょう。
また、エネルギー価格の上昇は私たちの生活にも直結するため、消費者にとっても重大な問題です。
この問題が収束するまでに、どれくらいの時間や被害が生じるのかは不透明ですが、ある程度長期化する可能性があると認識しておいた方がよいかもしれません。
本コメントは編集者の個人的見解であり、内容を保証するものではありません。また、特定の売買を推奨するものでもありません。ご了承ください。
関連記事




