(NY金・NY白金)
20日のNY金は、大幅続伸。NY金の期近6月限は前日比51.1ドル高の3284.6ドル、NY白金の期近7月限は同49.5ドル高の1055.4ドル、NY銀の期近7月限は同66.7セント高の3317.4セント。
昨日のNY金は、安全資産の買いと為替のドル安・ユーロ高基調を背景に大幅続伸した。NY金の6月限は、序盤に3207.4ドルまで下落した。しかし、NY金の下振れは一時的な動きとなり、欧州取引時間帯から買われる展開となった。その後、安全資産の買いと為替のドル安・ユーロ高基調によって、NY金は3298.5ドルまで急伸した。この日、EU(欧州連合)はロシアに対し、新たな経済制裁を科すことで合意した。また、トランプ米大統領とロシアのプーチン大統領は、ウクライナ情勢を巡って19日に電話会談を行ったが、即時停戦にはならなかった。このウクライナ情勢の先行き不透明感によって、安全資産として金に買いが入った。
NY白金は、NY金の強調地合いと為替のドル安・ユーロ高基調によって急騰した。NY白金の7月限は、序盤から1000ドル台を維持する動きとなり、その後はNY金の強調地合いと為替のドル安・ユーロ高基調を背景に、2025年3月18日の高値1046.7ドルを上抜けして1061.0ドルまで急騰した。NY白金の1060ドル台は、2025年2月14日以来となっている。先週末に米国の格付け会社ムーディーズ・レーティングスが、米国債の格付けを最上位の「Aaa」から「Aa1」に1段階引き下げたとをきっかけに、週明けから為替はドル安・ユーロ高方向に進んでいる。
NY金6月限日足
※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。
NY白金7月限日足
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(WTI原油)
20日のWTI原油は、小幅反落。WTI原油の期近6月限は前日比0.13ドル安の62.56ドル、北海ブレント原油の期近7月限は同0.16ドル安の65.38ドル、RBOBガソリンの期近6月限は、同1.33セント高の215.21セント、NYヒーティングオイルの期近6月限は、同0.12セント高の212.89セント。
昨日のWTI原油は、売り買い交錯する動きの中、3営業日ぶりに反落した。WTI原油の6月限は、欧州取引時間帯に63.17ドルまで上昇した。米国とイランの核問題を巡る合意期待が後退している中、トランプ米大統領とロシアのプーチン大統領の電話会談で、ウクライナとの即時停戦にはならなかった。また、EU(欧州連合)はロシアに対し、新たな制裁を科すことで合意した。この一連の動きによって、イラン産原油とロシア産原油の供給混乱が、WTI原油の買い材料となった。しかし、高値をつけてからのWTI原油は、中国の景気先行き懸念とカザフスタンの生産量の増加が売り材料となって、62.19ドルまで崩れた。19日に発表された中国の4月の鉱工業生産が、前年比6.1%と前月の7.7%から低下した。4月の小売売上高も前年比5.1%と前月の5.9%から鈍化した。この弱気な結果となった中国の経済指標の発表を受けて、同国の景気減速によるエネルギー需要の後退が連想されている。また、ローター通信は、OPECプラスのメンバーのカザフスタンが、国別に割り当てられている生産枠を超えて生産を続けており、5月の石油生産が前月比2%増と報じた。その後のWTI原油は、売り買い交錯する動きの中、62.50ドルを中心とした揉み合う動きが続いた。
WTI原油期近6月限日足
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(CBOTコーン)
20日のシカゴコーンは、続伸。シカゴコーンの中心限月7月限は、前日比7.00セント高の454.50セント。
昨日のシカゴコーンは、シカゴ小麦の強調地合いと為替のドル安基調を背景に続伸した。シカゴコーンの7月限は、序盤に444.75セントまで下落した。19日の引け後に発表された米国産トウモロコシの作付け進捗率が、78%となり5年平均の73%を上回った。この作付け進捗率の発表が、序盤のシカゴコーンの圧迫要因となった。しかし、シカゴコーンの下振れは一時的な動きとなり、その後は為替のドル安基調による割安感とシカゴ小麦の強調地合いに反応して、取引終了間際に455.50セントまで続伸した。シカゴ小麦は、為替のドル安基調と米国産冬小麦の作柄悪化が支援材料となった。
シカゴコーン期近7月限日足
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