(NY貴金属)
17日のNY金は、5営業日連続の上昇。NY金の期近4月限は前週末比5.0ドル高の3006.1ドル、NY白金の期近4月限は同13.3ドル高の1026.5ドル、NY銀の期近5月限は同125セント安の3430.8セント。
週明けのNY金は、引き続き安全資産としての買いと為替のドル安・ユーロ高基調を背景に続伸した。NY金の4月限は、序盤から買いが先行して欧州取引時間帯に3009.4ドルまで続伸した。この日もトランプ政権の高関税政策に対する景気の先行き懸念から安全資産としての金に買いが集まった。しかし、その後は18日~19日に開催される米FOMC(連邦公開市場委員会)を控えた持ち高調整や利益確定の売りによって、NY金は米国取引時間帯に2991ドル台まで崩れた。ただ、NY金の値崩れは一時的な動きとなり、引き続き安全資産の買いと為替のドル安・ユーロ高基調がNY金の支援材料になると、引けにかけて3010.9ドルまで上昇した。
NY白金も為替のドル安・ユーロ高基調が支援材料となって6営業日連続で上昇した。NY白金の4月限は、序盤から買いが先行して1020.0ドルまで続伸した。しかし、その後はNY金と同様に米FOMCを控えた持ち高調整や利益確定の売りによって、NY白金は1007ドル台まで下落した。ただ、NY白金の下振れも一時的な動きとなり、為替のドル安・ユーロ高基調によってNY白金は1027.9ドルまで上昇した。
NY金4月限日足
※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。
NY白金4月限日足
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(WTI原油)
17日のWTI原油は、続伸。WTI原油の期近4月限は前週末比0.40ドル高の67.58ドル、北海ブレント原油の期近5月限は同0.49ドル高の71.07ドル、RBOBガソリンの期近4月限は、同3.25セント高の218.12セント、NYヒーティングオイルの期近4月限は、同3.72セント高の220.38セント。
週明けのWTI原油は、中東情勢の悪化懸念と中国の景気刺激策による需要の拡大期待によって続伸した。WTI原油の4月限は、序盤に68.37ドルまで急伸した。15日にトランプ米大統領は、イエメンの親イラン武装組織フーシ派に対して攻撃を開始するよう命じ、米軍は15日から16日にかけてイエメンの首都サヌアなどに空爆を実施した。これに対しフーシ派は報復として、紅海周辺の米空母を標的にミサイルとドローン攻撃をしたが、フーシ派の攻撃は撃墜された。この米国とフーシ派の衝突によって、中東情勢の悪化による中東産原油の供給リスクが警戒された。また、16日に発表された中国の景気刺激策によるエネルギー需要に拡大期待が、WTI原油の支援材料となった。中国国務院(政府)は、家計の所得増加などを柱とした景気対策「特別行動計画」を発表した。更に、この日発表された中国の2月に小売売上高が前年比4.0%増となり、前回の3.7%増から上昇したことで、市場では中国の景気先行き懸念が後退した。しかし、高値をつけてからのWTI原油は、米国の景気先行き不透明感やロシア産原油の供給拡大観測から徐々に上値を切り下げ、米国取引時間帯に67.25セントまで上げ幅を縮小した。18日にトランプ米大統領とロシアのプーチン大統領が、ウクライナとの停戦に向けて電話会談が予定されている。トランプ米大統領は、米国が提案している30日間のウクライナとの一時停戦について、プーチン氏に受諾するよう求める見通しとされている。この停戦協議の進展によっては、米国が原油取引などに科しているロシア制裁を緩和して、ロシア産原油の供給拡大が予測されている。
WTI原油期近4月限日足
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(CBOTコーン)
17日のシカゴコーンは、反発。シカゴコーンの中心限月5月限は、前週末比2.50セント高の461.00セント。
週明けのシカゴコーンは、米国産トウモロコシの輸出需要と為替のドル安基調を背景に反発した。シカゴコーンの5月限は、為替のドル安基調による割安感から買いが先行して、米国取引時間帯に465.50セントまで上昇した。しかし、その後は上げ一服の展開によって、シカゴコーンは457.25セントまで下落した。ただ、シカゴコーンの下落は一時的な動きとなり、引けにかけては米国産トウモロコシの輸出需要を背景に462セント台まで買い直された。この日発表された米国の週間輸出検証高で、今年度の純成約高が165万8631トンとなり、市場予想レンジの100万~195万トンの上限に近い内容となった。
シカゴコーン期近5月限日足
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