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【海外商品市況】13日のNY金は反発、NY白金は直近高値を更新、WTI原油は安値更新

2025.02.14

(NY貴金属)
13日のNY金は、3営業日ぶりに反発。NY金の期近4月限は前日比16.7ドル高の2945.4ドル、NY白金の期近4月限は同5.3ドル安の1043.2ドル、NY銀の期近3月限は同5.9セント安の3272.6セント。
昨日のNY金は、再び安全資産の買いによって反発した。NY金の4月限は、序盤から米国の長期金利の低下によって買いが先行して2950ドル台まで取引水準を上げた。その後、NY金は2932ドル台まで一時的な下落をみせたが、トランプ政権の政策に対する先行き不安感から安全資産として金に買いが集まると、NY金は2958.8ドルまで上昇した。この日、トランプ米大統領はSNSに、米国の貿易相手国に対し同水準の関税を課す「相互関税」について記者会見をする意向を示した。このSNS投稿によって、各国との貿易戦争の懸念が強まり、世界的な景気の減速懸念が台頭した。また、為替のドル安・ユーロ高基調も、NY金の支援材料となった。
一方、NY白金は直近の高値を更新した後、利益確定の売りによって反落した。NY白金の4月限は、NY金の上昇と為替のドル安・ユーロ高基調が支援材料となり1063.8ドルまで直近の高値を更新した。しかし、高値を更新してからは、連日の上昇に対する利益確定の売りが台頭して、NY白金は米国取引時間帯に1040.6ドルまで崩れた。ただし、引けにかけてのNY白金は、為替のドル安・ユーロ高基調が一段と強まったことで1048ドル台まで下げ幅を縮小した。

NY金4月限日足

※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。

NY白金4月限日足

※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。

(WTI原油)
13日のWTI原油は、清算値ベースで小幅続落。WTI原油の期近3月限は前日比0.08ドル安の71.29ドル、北海ブレント原油の期近4月限は同0.16ドル安の75.02ドル、RBOBガソリンの期近3月限は、同2.11セント高の211.07セント、NYヒーティングオイルの期近3月限は、同0.33セント安の244.87セント。
昨日のWTI原油は、ロシア産原油の供給不安の後退によって直近の安値を更新した。WTI原油の3月限は、序盤から売りが先行すると2月6日の安値70.43ドルを下抜けして70.22ドルまで続落した。12日にトランプ米大統領とロシアのプーチン大統領が電話会談で、ウクライナ侵攻に対する停戦交渉を開始することで合意した。これを受けて、ロシア産原油の供給不安が後退した。また、イスラム組織ハマスは13日に、停戦合意に基づき15日に人質を解放する意向を表明した。この中東の地政学的リスクの後退も、WTI原油の圧迫要因となった。しかし、安値をつけてからのWTI原油は、為替のドル安基調から安値拾いの買いとIEA(国際エネルギー機関)による需要の増加見通しを背景に上昇基調に転換すると、清算値決定後に71.60ドルまで急反発した。この日発表されたIEAの月報で、2025年の世界の石油需要が前年比で日量110万バレル増加して、前回までの同105万バレル増加見通しから上方修正された。この需要見通しの上方修正によって、需給の引き締まり観測が台頭した。

WTI原油期近3月限日足


※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。

(CBOTコーン)
13日のシカゴコーンは、続伸。シカゴコーンの中心限月3月限は、前日比3.25セント高の493.50セント。
昨日のシカゴコーンは、米国の堅調な輸出需要とアルゼンチンの天候リスクによって続伸した。シカゴコーンの3月限は、序盤に490セント前後で推移していたが、欧州取引時間帯から上値を切り下げ、その後485.25セントまで下落した。しかし、シカゴコーンの下振れは一時的な動きとなり、米国の堅調な輸出需要とアルゼンチンの天候リスクを背景に494.25セントまで続伸した。この日発表された米国産トウモロコシの週間輸出成約高は、199万9100トンとなり、市場予想レンジの80万~170万トンの上限を上回った。また、アルゼンチンの生産地域では、高温と乾燥した天候が続き、単収見通しの低下が警戒された。

シカゴコーン期近3月限日足

※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。

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