
皆さま、おはようございます。CFP(1級ファイナンシャル・プランニング技能士)のワイワイこと岩井です。
現在、アメリカの政策金利は上限3.75%、下限3.50%となっています。これは昨年12月のFOMCで決定された水準であり、その後、1月、3月、4月、6月、7月と5回の会合が開かれたものの、政策金利は据え置かれています。
物価を重視すれば、今年に入ってから物価上昇圧力が確認されているため、それを抑制する目的で政策金利を引き上げるという選択肢が考えられます。一方で、雇用を重視すると、昨年末以降、非農業部門雇用者数の増加ペースは不安定な状態が続いており、景気を下支えするために利下げを実施するという選択肢も考えられます。
現在の状況を単純化すると、物価はやや上昇する一方で、雇用環境には弱さが見られるため、「スタグフレーション」に近い状態にあるとも言えるでしょう。
スタグフレーションとは、景気の後退(停滞)と物価上昇(インフレ)が同時に進行する状況を指します。
過去の歴史を振り返ると、アメリカでスタグフレーションが発生した代表例として、1970年代から1980年代前半にかけての経済環境が挙げられます。
アメリカの消費者物価指数と政策金利(1971年-1994年)

1973年の第1次オイルショック、1979年の第2次オイルショックによって、アメリカの消費者物価指数(CPI)は一時14%台まで上昇しました。
今から約50年前の出来事ですが、オイルショックがアメリカ経済にスタグフレーションをもたらしたのです。
50年前に起きたオイルショックと、現在の中東における地政学的リスクには、共通点が多いように感じませんか。
次のグラフはWTI原油の価格推移です。
WTI原油

(出所:TradingViewによるWTI原油チャート)
2月末にはアメリカとイスラエルによるイランへの攻撃が実施され、中東情勢の緊張が高まりました。その結果、ホルムズ海峡の封鎖リスクが意識されるなど、エネルギー供給への懸念が強まっています。
中東情勢が落ち着かない限り、エネルギーの安定供給が不安視され、原油価格の高止まりによる物価上昇が長期化する可能性があります。
この状況がどの程度長引くのかは分かりません。しかし、50年前のオイルショックを思い起こさせる局面であることは確かではないでしょうか。
もし50年前と同じようなシナリオが再び訪れた場合、どのような資産を保有しておくべきなのか。今のうちから考えておく必要があるのではないでしょうか。
スタグフレーションが発生した際、何もしないということは、資産価値が減少し続けてしまうことを意味します。
資産価値の減少を回避するためのリスクテイクが必要な時期なのかもしれませんね。
このコメントは編集者の個人的な見解であり、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご了承ください。
・スタグフレーション-Wikipedia
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