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雇用統計とは何か?発表内容・発表日・相場が動く理由を初心者向けに解説

2026.01.30

雇用統計とは何か?徹底解説

投資をしていると「雇用統計」という言葉をよく目にします。でも実際に「雇用統計って何?」「どうして相場が動くの?」という方は多いのではないでしょうか。
この記事では雇用統計の基本的な仕組みから、発表される内容、相場への影響、投資家が注意すべきポイントを解説します。

1. 雇用統計とは何か

雇用統計とは、国の労働市場の状況を示す統計データのことです。
「どれくらいの人が働いているのか」「仕事を探している人はどれくらいいるのか」といった、雇用の実態を数字で表します。
なかでも世界で最も注目されるのが、アメリカの雇用統計(Non-Farm Payrolls:NFP)。
これは農業部門を除いた民間企業や政府機関の雇用者数の変化をまとめたデータで、アメリカ経済の強さや勢いを判断するための重要な指標として使われています。アメリカ経済は世界経済に与える影響が非常に大きいため、この雇用統計の結果は、為替や株式市場だけでなく、世界中の金融市場に影響を与えます

この統計は、米国労働省(U.S. Department of Labor)の下にある労働統計局(Bureau of Labor Statistics:BLS)が発表しています。
BLSは、雇用・賃金・物価など、アメリカ経済の基礎データを公表する政府機関で、雇用統計は毎月、BLSの公式発表として公表されます。
Bureau of Labor Statistics(BLS)公式サイト

2. 雇用統計で発表される主な項目

雇用統計にはいくつかの重要な項目があります

1.非農業部門雇用者数(NFP)

・新たに増えた、または減った就業者の数
・雇用統計の中で最も注目される指標
・市場予想との差が大きいほど、相場が大きく動きやすい

→雇用者数が増えていれば「景気が良い」と判断されやすく、減少していれば「景気が弱っている」と受け止められます。

<非農業部門雇用者数(NFP) 2000年1月~2025年12月>
非農業部門雇用者数(NFP)2000年
(出所)Bloombergのデータよりフジトミ証券作成

<非農業部門雇用者数(NFP) 2021年1月~2025年12月>
非農業部門雇用者数(NFP)2021年
(出所)Bloombergのデータよりフジトミ証券作成

2.失業率

・働く意思はあるが、仕事に就いていない人の割合
・労働市場の引き締まり具合を見る指標

→失業率が低いほど雇用環境は良好とされ、高い場合は景気の減速や雇用悪化が意識されます。

<失業率 2000年1月~2025年12月>
失業率2000年
(出所)Bloombergのデータよりフジトミ証券作成

<失業率 2021年1月~2025年12月>
失業率2021年
(出所)Bloombergのデータよりフジトミ証券作成

3.平均時給の変化

・労働者の賃金がどれくらい増減しているか
・インフレ(物価上昇)との関係が深い指標

→賃金が上昇すると消費が活発になりやすく、インフレ圧力が高まる要因として注目されます。

<平均時給前年比 2007年1月~2025年12月>
平均時給前年比2007年
(出所)Bloombergのデータよりフジトミ証券作成

<平均時給前年比 2021年1月~2025年12月>
平均時給前年比2021年
(出所)Bloombergのデータよりフジトミ証券作成

3. 雇用統計の発表時期と2026年のスケジュール

アメリカの雇用統計(NFP)は、原則として毎月第一金曜日に発表されます。
発表は、米国労働統計局(Bureau of Labor Statistics:BLS)が行い、時刻は通常米国東部時間午前8時30分です。日本時間では、標準時間(冬時間)で22:30頃、サマータイム(夏時間)では21:30頃に発表されることが一般的です。
ただし、発表日が米国の祝日と重なる場合や、暦の関係でスケジュールが調整されることがあります。近年では政府機関閉鎖などの影響で日程が変更された例もあり、「必ず第1金曜日」と思い込まず、事前に経済指標カレンダーで確認することが重要です。

対象月 発表日 米国発表時間 日本時間
2025年12月分 2026年1月9日(金) 8:30 22:30頃
2025年12月分 2026年1月9日(金)
2025年12月分 2026年2月6日(金)
2026年1月分 2026年3月6日(金)
2026年2月分 2026年4月3日(金) 21:30頃
2026年3月分 2026年5月8日(金)
2026年4月分 2026年6月5日(金)
2026年5月分 2026年7月2日(木)
2026年6月分 2026年8月7日(金)
2026年7月分 2026年9月4日(金)
2026年8月分 2026年10月2日(金)
2026年9月分 2026年11月6日(金) 22:30頃
2026年10月分 2026年12月4日(金)
2026年11月分 2026年1月9日(金)

出典:BLS
※なお、今年の7月4日の米独立記念日は土曜日にあたります。米国では祝日が土曜日の場合、政府機関などは前日の金曜日が休業日となります。そのため、通常は金曜日に発表される米雇用統計も、木曜日に前倒しで発表されます。
※対象月とは、統計上集計された雇用状況の月を指し、実際の発表は翌月に行われます。

4. 雇用統計で相場はどう動くのか

発表前後で相場は大きく動きます。

発表前
・市場参加者が結果を予想して様子見になりやすい
・ポジション調整が進み、値動きが落ち着くことが多い

発表直後
・結果が市場予想と大きく異なると、為替や株価が急変動
・ドル円が短時間で大きく動くことも珍しくない

一般的には統計が予想より良い→ドル高傾向、統計が予想より悪い→ドル安傾向の動きが見られます。
ただし、雇用統計の結果だけで相場が決まるわけではありません。利上げ観測、インフレ期待、FRBの金融政策への影響など、複数の要因を組み合わせて市場は動いていきます。

5. なぜ雇用統計がそんなに重要なのか

雇用統計が重視される理由は、主に次の2点です。

1.景気の先行指標になるから

雇用が増えるということは、企業が人を雇う余裕がある=景気が良い、という判断につながります。逆に雇用が減少すれば、景気の減速や企業業績の悪化が意識されます。

2.FRBの金融政策判断に直結するから

FRBは法律上、「物価の安定」と「雇用の最大化」という2つの使命(デュアル・マンデート)を課されています。そのため、雇用統計は金利政策を決めるうえで欠かせない判断材料となります。雇用が好調であれば利上げ観測が強まり、市場全体の流れを大きく左右することがあります。

6. 投資家が気を付けるべきポイント

雇用統計発表時は、以下の点に注意が必要です。
・発表直後は値動きが急激になりやすい
・スプレッド拡大やスリッページが発生しやすい
・予想との「差」に市場が反応する
数字自体が良くても、予想を下回ればネガティブに反応することもあります。また、発表前はポジション調整で値動きが鈍くなることも多いため、エントリーのタイミングには特に注意が必要です。

まとめ:雇用統計を押さえる意味とは

・雇用統計は、経済全体の状態を示す重要な指標
・為替だけでなく、株式、金利、商品市場にも影響を与える
・投資を行う上で、雇用統計は避けて通れない重要イベントの一つ
・基本的な仕組みを理解しておくだけでも、相場の動きを冷静に判断しやすくなる


参考文献:
Bureau of Labor Statistics(BLS)



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