
皆さま、おはようございます。CFP(1級ファイナンシャル・プランニング技能士)のワイワイこと岩井です。
8月12日、アメリカの消費者物価指数(CPI)が発表され、事前予想を下回ったため、9月の利下げ期待が高まりました。
まずはアメリカの消費者物価指数の変動を、グラフで確認してみましょう。
米・消費者物価指数(前月比)

出典:米労働省
米・消費者物価指数(前年比)

出典:米労働省
7月のCPIは、前月比0.2%の上昇、前年比2.7%の上昇でした。非常に安定した水準と言えるでしょう。
さて、ここで気になるのが「金利」と「物価」の関係です。
下のグラフは、アメリカの消費者物価指数と政策金利を1つにまとめたものです。
消費者物価指数(CPI)と政策金利

作成:フジトミ証券
青線が政策金利(下限)、オレンジ線がCPIです。ご覧のとおり、現在は政策金利がCPIを上回っています。
この状況を分かりやすく説明しましょう。
仮に銀行の定期預金金利が政策金利(下限)と同水準だとすると、
・1年前に10,000ドルを預ける
⇒年利4.25%で運用 → 1年後には 10,425ドル に増加
同じ1年間で、10,000ドルの商品の価格はCPI上昇率2.7%分だけ値上がりし、現在は 10,270ドル になっています。
ここで問題です。
Q. ある商品を買う場合、
「①1年前に買う」 vs 「②今買う」──得なのはどちらでしょうか?
A. 「②今買う」が正解です。
①の場合:10,000ドルを使い残金ゼロ。
②の場合:資産を10,425ドルまで増やしてから10,270ドルの商品を購入するため、155ドルの残金が手元に残ります。
さらに選択肢「③1年後に買う」を加えるとどうでしょうか。
・2年間複利運用 → 資産 10,868ドル
・商品価格はCPI上昇で 10,547ドル
・購入後の残金 → 321ドル
まとめると次の結果になります。
②今買う ・・・ 残金 155ドル
③1年後に買う ・・・ 残金 321ドル
つまり、政策金利が物価上昇率を上回る局面では、購入を先延ばしするほど得になるわけです。
もちろん、すべての消費者が合理的な行動を取るわけではありませんが、政策金利が物価上昇率を下回らない限り、この傾向は続きます。
消費が抑制されている訳なので、アメリカ政府が利下げを要求することにも理解ができます。
政策金利が高い状況が2年以上続いています。
もしかすると、政策金利をCPI水準まで引き下げる時期が近づいているのかもしれませんね。
※本コメントは筆者の個人的見解であり、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。
・米労働省
関連記事




