皆さま、おはようございます。CFP(1級ファイナンシャル・プランニング技能士)のワイワイこと岩井です。
4月の米国消費者物価指数(CPI)は、前年比で2.3%の上昇となり、前月より鈍化しました。
トランプ関税が物価変動にどの程度影響を及ぼすかが注目されていましたが、4月の時点では大きな影響は見られなかったようです。
まずは、これまでの物価の推移をグラフで確認してみましょう。
米国消費者物価指数 – 前年比(CPI)
出典:米国労働省
直近1年間の物価変動は、概ね2%台で安定しているように見受けられます。
続いて、前月比の変動も確認してみます。
米国消費者物価指数 – 前月比(CPI)
出典:米国労働省
4月のCPIは前月比で0.2%の上昇となりました。こちらも、物価急騰時に見られるような大きな変動はなく、トランプ関税の影響は今のところ消費者物価に反映されていないといえるでしょう。
次に、品目別の物価変動を見てみましょう。
品目別に見た米国の物価変動(前年比)
・食料品 +2.8%
・エネルギー -3.7%
・自動車 +0.3%
・衣類 -0.7%
・交通サービス +2.5%
・医療サービス +3.1%
出典:米国労働省
品目別で見ても、アメリカの物価は驚くほど安定しているようです。まるで「嵐の前の静けさ」のような落ち着きといえるかもしれません。
5月13日のニュースによれば、4月の米国関税収入が過去最高を記録しました。関税収入は前年比で90億ドル(約130%増)となりました。
通常、輸入業者は支払った関税分を価格に転嫁しなければ「減収」となるため、最終的には小売価格に上乗せされるはずです。しかし、現時点ではその価格転嫁がCPIには表れていない状況です。
もしかすると、「物価上昇の嵐」は5月以降に本格化するのかもしれません。
アメリカで物価が上昇したとき、どう行動するか。
今のうちに考えておいたほうがよさそうですね。
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