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トランプ関税が及ぼす影響をきちんと考える

2025.03.14

皆さま、おはようございます。CFP(1級ファイナンシャル・プランニング技能士)のワイワイこと岩井です。

突然ですが、問題です。

アメリカの輸入は全世界の何%を占めるでしょうか?

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答えは、約13%です。

この割合、多いと感じますか?それとも少ないと感じますか?
世界と日本の貿易投資統計(JETRO)によると、2023年のアメリカの輸入金額は3兆0841億ドル、全世界の総輸入金額は23兆6809億ドルでした。

地域別にみた世界の輸入金額は次の通りです。

世界の輸入金額(2023年)
北米エリア 4兆2418億ドル
 アメリカ  3兆0841億ドル
EU     7兆1329億ドル
 日本    7875億ドル
東アジア  5兆8746億ドル
 中国    2兆5636億ドル
 ASEAN6   1兆6546億ドル
中東    1兆0724億ドル
合計    23兆6809億ドル
※出典:世界と日本の貿易投資統計(JETRO)

アメリカを除いても20兆ドル以上の取引が全世界で行われています。

現在、「トランプ関税」に関するニュースが連日報道され、追加関税が発動されると世界中が大きなダメージを受けるように感じてしまいますが、アメリカのシェアは全体の13%でしかありません。

もし輸出先がアメリカしかない場合は問題ですが、実際にはアメリカ以外にも多くの国がある訳です。輸出元はアメリカ以外の顧客にも販売することで、売上を確保することが可能です。

むしろ、一番影響を受けるのはアメリカ国民でしょう。他国では100ドルで購入できるものが、アメリカでは125ドル出さなければ買えなくなってしまいます。

また、報復関税が実施された場合、アメリカから輸入した商品は125ドルですが、他の国から輸入した商品はこれまでどおり100ドルのままです。そのため、よほどの付加価値がない限り、アメリカ製品は競争力を失ってしまいます。

つまり、追加関税によって最も大きな影響を受けるのは、アメリカ国民とアメリカ企業ということです。今後、アメリカから国外移住を検討する人や、買い物目的で海外旅行に行くアメリカ人が増えるかもしれません。

日本からすると、インバウンド需要や外国人を主要顧客とした不動産会社には、プラスの影響をもたらす可能性もあります。

まとめ
・世界におけるアメリカの輸入シェアは約13%
・追加関税の影響が最も大きいのは、アメリカ国民やアメリカ企業
・アメリカ以外への影響は限定的

本コメントは執筆者の個人的見解であり、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありませんので、ご了承ください。


参考文献:
ジェトロ(日本貿易振興機構)

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