皆さま、おはようございます。CFP(1級ファイナンシャル・プランニング技能士)のワイワイこと岩井です。
ニュースを見ると、トランプ大統領の動向が報道されない日はありません。バイデン大統領の時と比べると影響力の大きさがよくわかります。
今話題になっている「トランプ関税」。
3月4日、カナダとメキシコからの輸入品に対し25%の追加関税が発動されました。中国製品への追加関税も20%に引き上げられています。
カナダとメキシコへの関税については、1月の就任早々から計画が報道されていました。(バックナンバー:「アメリカがメキシコとカナダに関税?」 参照)
今回、関税が引き上げられた3カ国はアメリカの主要な輸入相手国であり、輸入全体に占める割合は次のとおりです。
アメリカの輸入相手国(2023年)
1.メキシコ(15.2%)
2.中国(14.1%)
3.カナダ(13.6%)
※出典:データブック・オブ・ザ・ワールド 2025(二宮書店)
この3カ国で輸入全体の42.9%を占めています。
上記の割合は輸入金額ベースのものです。2023年のアメリカの総輸入金額は31兆2725億ドルでした。それぞれの関税引き上げ分を加味すると、輸入金額は34兆4060億ドルとなり、計算上、全体の輸入金額は約10%増加することになります。
実は、この3カ国は輸出相手国のトップ3でもあります。
アメリカの輸出相手国(2023年)
1.カナダ(17.5%)
2.メキシコ(16.0%)
3.中国(7.3%)
※出典:データブック・オブ・ザ・ワールド 2025(二宮書店)
この3カ国で輸出全体の40.8%を占めています。
今回の追加関税発動により、カナダは25%の報復関税を決定、メキシコは3月9日に報復関税を公表予定、中国は小麦やトウモロコシに最大15%の追加関税を課すと発表しています。
トランプ関税の影響により、米国株式市場は先行き不透明な状況が続いています。
関税の影響が実体経済に及ぶのは少し先になりますが、景気低迷の引き金にならないか懸念されます。引き続きアメリカ経済の動向を注視していきたいですね。
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・データブック・オブ・ザ・ワールド 2025(二宮書店)