7月11日の週の商品相場見通しです。
アメリカのコーンベルトでは7月後半、高温・乾燥の天候が予想されており、それを材料にしてシカゴトウモロコシが連日の急騰を演じています。欧米のリセッションを警戒してシカゴ穀物相場も一時急落し、シカゴトウモロコシは7か月振りの安値水準まで急落した分、今後の出直りもかなり期待されています。
7月後半はトウモロコシの受粉最盛期にあたり、この高温乾燥した天候によって、受粉障害が警戒されています。
国内のトウモロコシは、シカゴ急騰を無視するかのように先週末に逆行安をみせるなど、かなり割安な水準にいます。5万円は通過点とみられ、まだ若い天候相場での追撃買い・積極買いを仕掛けてみるべきです。
東京の中東産原油は、週末に7万5000円台まで急伸しており、安値から8000円近くも戻しています。欧米のリセッションを警戒して一時、6万7000円台まで急落していましたが、産油国の供給不安が改めて認識され、切り返しています。
今週は各種月報が相次いで発表され、波乱の展開が続くとみられ、乱高下の中、短期勝負が無難です。
金標準は、NY金の急落に追随して棒下げを強いられました。円安は全く支援材料になりませんでした。
今週はアメリカのCPIとPPIが予定されており、上振れの可能性が指摘されています。
中国やインドの実需の買いが低迷しており、金ETFも長期減少傾向に入っています。
NY金の下振れリスクを警戒すべきで、買っても短期勝負は避けられず、CPI発表前の戻りは売り場提供とみています。