4月11日の週の商品相場見通しです。
ロンドン白金・パラジウム市場は8日、ロシアの2つ業者の登録停止を発表しました。これによってロシアからの白金・パラジウムの供給不安につながり、とりわけ、ロシアの供給が大部分を占めるパラジウムが週末に急騰、それを好感したインフレヘッジの買いにNY金は1950ドルまで上伸しています。ただ、アメリカの長期金利は2.73%まで急上昇しており、1950ドル台での金の買いは厳しい状況といえます。前回の金の急伸も1955ドルで頭打ちとなり、その後一気に1920ドル割れまで急落した経緯を踏まえると、今週、NY金の下押しが予想されます。
金標準は7700円台に急伸しましたが、円安も大きな支援材料になっています。ただ、NY金の下押しを想定して、7700円台での買いは見送りつつ、7600円台は円安基調もあり、買い下がっていきたいところです。
中東産原油は、円安と海外原油の出直りから7万4000円台まで回復しました。今後とも円安が支援材料になるとみられる一方、海外原油は上値を切り下げるなど、以前のような上昇基調は考えにくくなっています。
中国での新型コロナウイルス感染拡大やアメリカの原油増産の兆しもあり、供給不安は解消に向かっているためです。このため、7万4000円台の買いは見送り、7万2000円台まで下押しすれば、買い拾ってみたいです。
トウモロコシは、強調地合い継続し、5万3500円まで急伸しており、今後とも買いは維持したいです。
特にシカゴ新穀12月限は一代の高値を連日更新し、将来的な供給不安を買い材料にしています。5万4000円を意識する地合いとみています。