皆さま、おはようございます。CFP(ファイナンシャルプランナー)のワイワイこと岩井です。
先週末、11月の米雇用統計が発表されました。まず、非農業部門の雇用者数は、事前予想を大きく下回る21.0万人の増加でした。
過去のデータと比較するとご覧のような変動になっています。
米非農業部門雇用者数
出典:米労働省
単純な増加数では、今年一番少ない人数でした。
続いて失業率です。
失業率は、0.4ポイント改善して4.2%でした。
過去のデータと比較するとご覧のような変動でした。
米失業率
出典:米労働省
1ヶ月で0.4%も変動しました。これはコロナ前では考えられないような変動です。
下の表は、米労働省が発表した労働市場に関する統計情報です。
労働市場統計調査
2020年11月 | 2021年9月 | 2021年10月 | 2021年11月 | |
人口 | 261,085 | 261,766 | 261,908 | 262,029 |
労働者人口 | 160,536 | 161,354 | 161,458 | 162,052 |
雇用者数 | 149,809 | 153,680 | 154,039 | 155,175 |
失業者数 | 10,728 | 7,674 | 7,419 | 6,877 |
失業率 | 6.7% | 4.8% | 4.6% | 4.2% |
出典:米労働省
ざっくりと言えば、アメリカの人口は約2億6000万人。そして労働者人口は、約1億6000万人です。人口の約61.8%の人が労働に参加しています。
労働者人口は、雇用者数と失業者数を足したものですが、今回注目してもらいたいのが、その変動です。
前の月に741.9万人いた失業者は、11月になって687.7万人に減少しました。単純に考えれば54.2万人の人が雇用されたことになります。
ところが雇用者数は、113.6万人増も増加しています。失業者の減少数と雇用者数の増加に59.4万人ものギャップが生じています。
では、この59.4万人はどこからやってきたのでしょうか。
失業者とは、「①仕事を持たない」、「②現在就業可能な状態にある」、「③仕事を探していた」、この3つの条件を満たす人を指すと国際労働機関(ILO)で定義されています。日本やアメリカでは、この定義に基づいて失業者数を計算しています。
例えば過去4週間以内に求職活動を行っていない場合、働いていなくても失業者には該当しません。コロナウイルスへの脅威からしばらく仕事を休むことを選んでいた人は失業者とは呼ばない訳です。
今回発表されたデータでは、仕事探しを始めてからすぐに雇用された人が56万人もいた計算になります。アメリカの労働市場が改善していることが確認できますね。
オミクロン株の感染拡大が不安ですが、現時点での労働市場には明るい兆しがでています。今後も注視していきましょう。
今回は、アメリカの実際の労働者数がどう変化していたのかについて調べてみました。
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