8月30日の週の商品相場見通しです。
メキシコ湾で発生した熱帯低気圧「アイダ」がハリケーンに発達し、週末の日曜日にはカテゴリー4になると予想されています。週明け早々、ルイジアナ州のニューオーリンズを直撃するとみられ、ルイジアナ州周辺の石油関連施設の多くが週末から操業を停止しています。アメリカの石油供給の半分程度が一時的にストップしており、供給不安を手掛かりにして週末の海外石油市場は急伸し、WTI期近10月限は一時、69ドルを示現しました。
このハリケーンは直撃した後、早々にカテゴリー1に勢力を低下するとみられ、通過も早いため、影響は限定的との声も挙がってします。
ハリケーン前に買われた原油は、その後、知ったらしまいで値を消す可能性もあり、まずは週明けのハリケーンの予測から目が離せません。
さて、パウエルFRB議長は講演で、初めて今年中の量的緩和の縮小、いわゆるテーパリングを実施することを言及しました。一時、急落したNY金でしたが、その後、1820ドル台まで急伸しています。
秋には、テーパリングは見送られるとの観測が強まったためで、株価の急伸とともに、その他貴金属や非鉄が急伸し、金も買い進まれました。週明けにはテーパリングを警戒して1820ドル台が上値抵抗となり、また1800ドル割れを試すとみています。200日移動平均線が前回同様、上値抵抗になるでしょう。金標準は6400円台を売り上がりたいです。
白金も急伸しましたが、欧州と日本の自動車用触媒需要の後退懸念から、9月には売り先行の展開が予想され、売り上がりたいです。
ゴムも戻り売り堅持です。国内の自動車減産の長期化が懸念され、需要悪化が引き続き、圧迫要因になるとみられるためです。
トウモロコシは、臨機応変に対処したいです。アメリカのトウモロコシの作柄が意外に悪く、アルゼンチンの長期の乾燥懸念から、押し目買いが無難とみています。