フジトミ チーフアナリスト齋藤和彦より、5月24日の週の商品相場見通しをお送りします。
NY金は底固い動きをみせており、下値水準を切り上げています。中国でビットコインの規制強化が実施されており、金市場への資金シフト観測もあり、強力な支援材料になっているようです。
ただ、アメリカのFRBによる早期の量的緩和の縮小観測も絶えず台頭するため、高値からの値崩れも目立っているだけに、臨機応変に対処したいです。売りも買いも素早い対応が必要です。
ジョンソン=マッセイの弱気な需給見通し以降、白金は急落しています。今年も戻り売り基調がより鮮明になりそうです。ここまで急落すれば、売りにくくなりますが、また1200ドル台回復を待って売り上がりたいです。
ドバイ原油は週末の夜間取引で急反発していますが、メキシコ湾での熱帯低気圧がハリケーンに発達可能性が高まったため、ヘッジで原油を買う動きになったためとみられます。今年初めてのハリケーンリスクを買う動きになっており、例年、この時期にみられるパターンです。ただ、この上昇も例年は一時的で、インドやアジアの感染拡大を嫌気して、また売られるとみられるだけに、上値追いの買いは避けたいところで、今週も戻り売りスタンスが無難です。
ゴムは、週末にかけて上海ゴム急伸を好感して250円台を回復しています。ただ、国内での自動車生産の縮小・停止も6月に拡大する見通しで、新甫発会する26日以降、売り上がりたいです。
トウモロコシは、国内での戻り売り人気が顕著で、シカゴの上昇相場に反応薄の展開を続けています。コーンベルトの生育に理想的な天候を考慮すれば、目先は下値探りの展開も仕方ないところです。