皆さま、おはようございます。CFP(ファイナンシャルプランナー)のワイワイこと岩井です。
当社では取り扱っていませんが、ビットコイン相場が大暴落しました。
ビットコイン/米ドル
(出所:TradingViewによるビットコイン/米ドルチャート)
ビットコイン相場は、2021年2月以降、50,000ドル台を中心としたレンジ相場を形成していましたが、5月中旬になって底割れし昨日の相場は、30,000ドル台を何とかキープする水準まで下落しました。4月14日には史上最高値である64,895ドルまで上昇していましたので僅か一カ月ほどの時間で50%以上の下落をしたことになります。
2月以降に投資をスタートした人には含み損が発生している計算になります。
今回、ビットコイン相場は、ビックリするほどのスピードで上昇し、ビックリするほどのスピードで下落してしまいました。
この先さらに下落して無価値になってしまうのか。それとも再び上昇に転じ元の水準まで戻すのか。どうなっていくのかは分かりませんが、今後の値動きによって投資している資産がどのように変化するのかについては、事前に計算しておくことができます。
証拠金取引と現物取引の違い
暗号資産(仮想通貨)を取引しているプレイヤーは、積極的運用を好む人が多いので、FXやCFD、先物取引などの証拠金取引を取引したことがある方が多いのではないでしょうか。
証拠金取引と現物取引との大きな違いの一つに損益計算の違いがあります。
例えばFXの場合、1単位が10,000ドルの取引だったとして1ドル100円の時に買って、90円まで下落してしまった場合、「90円-100円=マイナス10円」を10,000倍した10万円が損失になります。また、90円の時に買って、100円まで上昇したとすると「100円-90円=プラス10円」を10,000倍した10万円の利益を得ることができる訳です。
FXなど、証拠金取引の仕組みを説明する際、このような例を用いることが多いので取引したことがある方は違和感ないのではないでしょうか。
変動幅ではどうでしょう。
・100円が90円になる ⇒ 10%下落(1-90円÷100円)
・90円が100円になる ⇒ 11.1%上昇(100円÷90円-1)
同じ10円幅の変動ですが、上昇と下落でその率が違うことが解ります。
現物取引の場合は、その価格によって買える数量が変わってきますので、同じ変動幅でも上昇した場合と下落した場合で結果が変わってきます。
価格変動が大きい場合、変動率の違いはより大きくなります。
・64,895ドルが30,000ドルになる ⇒ 53.7%下落(1-30,000÷64,895)
・30,000ドルが64,895ドルになる ⇒ 116%上昇(64,895÷30,000-1)
ビットコインのように価格が乱高下しているものであれば違いが大きいことが解ります。
仮に100,000ドルの資金があった際、1コインが64,895ドルの通貨に替えると1.54コインに変えられますが、1コインが30,000ドルの時に替えると3.33コインに替えることができるので64,895ドルの時よりも2.16倍多くのコインに替えることができます。同じ資金でより多くのコインに替えることができます。
仮に30,000ドルの時に買って元の高値である64,895ドルまで上昇した際には、資産は元金と合わせて216%に増えることになります。
これは、株式や現物の金(ゴールド)でも同じことが言えます。
・648円の株が300円になる ⇒ 53.7%下落(1-300÷648)
・300円の株が648円になる ⇒ 116%上昇(648÷300-1)
このような変動は頻繁に起きていますよね。
色々な金融商品や投資先がありますが、それぞれその金融商品に適したな投資の手法や考え方があります。
これから取引しようとしている金融商品はどういう戦略で取引すべきなのか。どのくらいのリスクとリターンがあるのか。キチンと理解することで急な展開にも冷静に対応できることになります。
今日はビットコインの急落と変動率についてのお話でした。
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