フジトミ チーフアナリスト齋藤和彦より、5月10日の週の商品相場見通しをお送りします。
前回、4月26日に、久しぶりにトウモロコシに注目すべきと指摘しましたが、GW連休明けに2営業日連続でストップ高を演じるなど、期待以上の大相場を形成しています。
シカゴトウモロコシは連休前と比較して90セントも急騰しており、それを踏まえると、国内のトウモロコシの上昇はまだまだ物足りないといえます。
世界的なエタノール需要の急拡大の需要の裏付けがある中、ブラジルのトウモロコシ産地とアメリカのコーンベルトの乾燥した天候リスクが、相場の上昇に弾みをつけています。
将来的な先高期待に変わりなく、買いスタンスは維持し、近いうちに4万円の大台に乗せるとみています。
金も一段の上昇を期待しています。今後とも、アメリカの長期金利から目が離せませんが、銅が最高値を更新し、穀物が急騰するなど、インフレヘッジとして金が買われ始めているフシも伺えます。金標準は6400円台まで急伸していますが、6300円台は押し目買いで対処したいです。
原油は狭いレンジでの取引になりそうです。欧州での経済活動再開による石油需要の拡大期待があるものの、インドの感染拡大が上値を抑制しており、海外原油はレンジ取引を強いられるとみられるためです。
ゴムは産地の感染拡大による供給不安から期近が買い進まれ、逆ザヤ相場を形成しています。その分、期先はヘッジで売られ、上値の重い展開を強いられるでしょう。