フジトミ チーフアナリスト齋藤和彦より、10月12日の週の商品相場見通しをお送りします。
安全資産として、金は改めて注目されており、それが週末のNY金の急騰につながったといえます。
アメリカでの景気刺激策の可能性が高まり、ドル安・ユーロ高が進行、さらに大統領選挙に対する不透明感も手伝って、一部では2000ドル再現の声も挙がっています。
15日の第2回討論会は結局、中止となりました。劣勢に立たされているトランプ大統領がさらに強硬な手段に出る可能性もあり、金が安全資産として買われ易い環境にあります。
目先は1960ドル台が視野に入れる一段の上昇が想定され、金標準では6600円台に急伸するとみられます。週明けから買い攻勢で臨みたいです。
白金は前回、3000円台での売り上がりを指摘しましたが、今回は金の強調地合いが予想されるため、戻り賛成で、NY白金は950ドル前後までも戻りも予想されます。その水準になれば、売りを検討したいです。
原油は戻り売りで臨みたいです。アメリカの景気刺激策を好感してNY株価の堅調地合いが続けば、海外原油の心理面の支援材料になるとみられますが、世界的な石油需要の後退懸念は変わりなく、戻りは結果的に売り場提供になるとみています。
ゴムは国慶節明けの中国の買い付け期待から、先取する格好で上昇を続け、買いを仕掛けやすいタイミングでした。今週は200円を試すかどうか注目されますが、NY株価が仕掛けのバロメーターとみています。
トウモロコシは、シカゴ急騰をここまで全く無視するとは考えられず、仕掛けは見送りたいです。本来であれば、2万5000円を試す急伸でもおかしくはありません。