皆さん、おはようございます。ファイナンシャルプランナーのワイワイです。
7月の前半なので季節的には梅雨時期な訳ですが、連日の雨ですね。梅雨前線が活発な状態が続いており、各地で大きな被害がでています。
今回、被災にあわれた方々に心よりお見舞い申し上げるとともに、亡くなられた方やそのご家族にはお悔やみを申し上げます。
さて、7月7日、内閣府経済社会総合研究所より5月の景気動向指数(速報)が発表されました。
ほとんどの投資家は、あまり重要視されていない指標ですが、現在の日本の状況を示す色々な指標の状態が一度に知ることができるので、個人的には注目している指標です。
今回発表された値は次の通りです。
景気一致指数 74.6(-5.5)
景気遅行指数 94.0(-3.8)
景気先行指数
※出典:内閣府
景気一致指数
※出典:内閣府
景気遅行指数
※出典:内閣府
平成27(2015)年を100としたもので、現在の値は100を大きく下回っている訳ですが、悪い中でも明るい兆しが出てきました。それが景気先行指数の値です。
5月の先行指数は、前の月と比べて1.6ポイントプラスに転じ、3カ月ぶりに上昇しました。3月、4月は新型コロナウイルスの影響で先行指標は大幅下落となっていましたが、5月はプラスに転じましたので、このあたりが今回の「底」と判断することもできそうです。
先行指数に採用されている11の指数はご覧ようになりました。
最終需要財在庫率指数・・・・+0.3(逆サイクル)
鉱工業用生産財在庫率指数・・+16.7(逆サイクル)
新規求人数(除学卒)・・・・・+7.0
実質機械受注(製造業)
新設住宅着工床面積・・・・・-5.9
消費者態度指数・・・・・・・+2.6
日経商品指数(42種総合)・・・+0.8
マネーストック(M2)・・・・+1.4
東証株価指数・・・・・・・・+5.4
投資環境指数(製造業)
中小企業売上げ見通しDI・・-18.3
多くの指標がプラスになっていますね。
この中で、投資家に直接影響を及ぼしているのが、「東証株価指数」と「日経商品指数(42種総合)」です。
東証株価指数は+5.4ポイント、日経商品指数は+0.8ポイントとなり、株価と商品の価格は総合的に上昇したことを示しています。3月から4月と記録的な株安やWTI原油のマイナス相場などがあった訳ですが、その時と比べると現在の相場は戻してきていますので、プラスになるのは当然ですかね。
しかしながら、これが実体経済を映し出しているのかどうかと言えば疑問が生じます。
同じ、先行指数に採用されている「中小企業売上げ見通しDI」は、-18.3でした。この-18.3という数値は前の月との変化を表しています。4月の数値は-17.0ポイント、3月の数値は-10.7ポイントでしたので、3月以降の見通しは悪化が続いていることになります。中小企業の売り上げ見通しと株価はリンクしていないですね。
株価や日経商品指数は、景気の先行指標ですが、中小企業売上げ見通しDIなど他の指標がマイナスな状況をかんがみると物凄く先行している判断すべきなのかもしれませんね。
現状では、株価や商品価格だけが好調な状況ですが、実体が早くそれに追いついて欲しいものですね。
今日は、改善した景気先行指数中心にお伝えしました。
このコメントは編集者の個人的な見解であり、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもございません。ご了承ください。
参考文献:
・景気動向指数-内閣府
https://www.esri.cao.go.jp/jp/stat/di/di.html