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はじめてみよう「くりっく株365」で資産運用

2020.04.22

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・くりっく株365ってどんな取引なの?

「くりっく株365」は、「東京金融取引所」に上場している株価指数証拠金取引の愛称です。
取引は、差金決済取引(さきんけっさいとりひき)でおこなわれています。英語ではCFDといいます。差金決済取引と言われてもあまりピンとこないかもしれませんので他の取引形態とどのように違うのか説明したいと思います。

金融商品では、CFDのようにアルファベットに略されているものが数多く存在します。例えば、FX、CX、ETFなどといった具合です。それぞれを日本語で表記するとFXが外国為替証拠金取引、CXが商品先物取引、ETFが上場投資信託といった具合ですが、日本語表記すると長くなってしまうのでアルファベットの略が使われることが一般的になっています。

同じようにCFD(contract for difference)は差金決済取引の略称です。
差金決済の特徴は、現物の受け渡しが伴わない取引で、売りと買いの差額を受払することで決済する取引です。

したがって、くりっく株365で「日経225証拠金取引」を売買したとしても現物の株を買う必要はありませんし、売った際何かを渡さなければならないなんてこともありません。

売値と買値の差額のやり取りだけで行われる取引なので、取引自体はとてもシンプルなものだとも言えます。

シンプルだけど奥が深い、もう少し掘り下げてみてみたいと思います。

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・くりっく株365にはどんな銘柄があるの?

2020年4月現在、くりっく株365には4つの銘柄が上場しています。取り扱い銘柄は次の4つです。
・日経225証拠金取引
・NYダウ証拠金取引
・DAX®証拠金取引
・FTSE100証拠金取引

それぞれ、日経225証拠金取引は「日経平均株価」、NYダウ証拠金取引は「NYダウ平均株価」といった具合に取引対象となる株価指数が決まっています。たとえば日経平均株価が上昇したとすれば、くりっく株365市場の日経225証拠金取引でも価格が上昇し、下落すれば下落するといった具合になっています。

銘柄数は4銘柄しかありませんが、その取引対象はアメリカ、日本、ドイツ、イギリスの4ヵ国を代表する株価指数なので、先進国への投資をお考えの方に適した商品ラインナップだとも言えます。

また、日経平均株価やNYダウなど、メディアで取り上げられることが多い株価指数が取引対象なので比較的情報収集しやすいことも取引へのハードルを下げてくれます。

海外株価指数への投資を気軽に始めてみたい方に最適です。

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・くりっく株365はどこで取引されているの?

「くりっく株365」は、東京都千代田区丸の内にある日本の金融商品取引所、「株式会社東京金融取引所」にて取引されています。

2005年7月にスタートした取引所為替証拠金取引「くりっく365」の姉妹版サービスとして2010年11月22日よりサービス開始されました。

ご存じない方のために説明すると東京金融取引所は、主に金融デリバティブ取引を得意とする取引所で、1989年に旧金融先物取引法に基づいて設立された取引です。「くりっく株365」や「くりっく365」以外では「ユーロ円3カ月金利先物取引」や「無担保コールO/N金利先物取引」などの取引が行われています。どちらかと言えば、前者は個人投資家向けサービス、後者は機関投資家向けサービスと言えます。

・差金決済取引(CFD)はどういう取引なの?

先ほど見たようにくりっく株365は差金決済取引です。その特徴は、
現物の受け渡しが伴わない取引で、売りと買いの差額を受払することで決済するということです。

日経225証拠金取引は、100倍(円)で行われるものと決まっています。

[ 株価指数 × 100倍(円)]

例えば日経225の場合、日経225株価指数が20,000円の時に買って、21,000円まで上昇した際に売ったとすれば差額の1,000円が利益になります。

取引は「株価指数×100倍(円)」でおこなわれていますので、上昇した「1000円×100倍(円)」で10万円が利益になる訳です。

では、取引を行う際、いくら資金が必要なのか。現物株式取引であれば、20,000円の株を100株購入する際、20000円×100株で200万円の資金が必要です。しかし、くりっく株365は「差金決済取引(CFD)」なので、現物の受け渡しを伴わない取引です。受け渡しが伴わない以上、取引の総額である200万円も用意する必要はありません。取引を行う際に必要なのは、その取引の担保として証拠金を預託していれば可能です。2020年4月24日現在、日経225証拠金取引を1枚取引する際に預託しなければならない証拠金は124,330円です。

124,330円で約200万円の取引ができるのでとても資金効率が良い取引だと言えます。
(※ 証拠金基準額は毎週見直され、翌週の証拠金基準額はその前週に発表されます。最新の証拠金基準額はhttps://www.fujitomi.co.jp/click_kabu365/margin/をご覧ください。)

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・取引の期限はどうなっているの?

従来、くりっく株365は取引期限なく取引することが可能でしたが、2020年に仕様変更されることが決まり、現行の取引は2021年3月を持って取引期限を迎えることになりました。2020年10月下旬には2021年12月を取引終了日とした新商品の取引が開始され、翌年からは毎年9月から翌年期限の取引がスタートする予定です。
先物取引の限月に近いイメージです。

<イメージ図>

・9月(初回上場銘柄のみ10月)から翌年の12月まで取引できるので、最大で15カ月間取引できます。取引最終日までに反対売買をおこなって決済してください。取引最終日までに決済されなかった建玉はリセット日にリセット値で決済されます。取引に期限が設けられたことで今後は、含み損を抱えた建玉を何年も塩漬けにするなんてことも無くなります。これまで以上に中期的な相場動向を判断する必要が出てきそうですね。

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・くりっく株365の配当って何?

くりっく株365には配当相当額と金利の受払いがあります。
日経225証拠金取引、FTSE100証拠金取引、NYダウ証拠金取引を取引しているお客様は配当相当額の受払いを行わなければなりません。
買いポジションを保有している方は配当相当額を受け取ることができますが、逆に売りポジションを保有している方は払いになります。
配当相当額が行われる日は、決まっています。日経225証拠金取引は、日経平均株価の構成している225銘柄を保有しているのと同等の金額が行われます。配当相当額を受け払いが確定するのは、原市場でいう権利付最終日の取取引終了時点で買いポジションを保有していることが条件です。(逆に売りポジションを保有していた場合、配当相当額の払いが発生します。)

配当が確定する日
<現物との比較イメージ>

配当が付与される日
<現物との比較イメージ>

日経平均株価を構成している多くの企業が3月に決算、9月に中間決算を行っています。3月決算の会社であれば決算後3カ月以内に株主総会が行われ株主の決議によって付与させる配当金が決定するのが一般的です。多くの企業で6月頃に株主総会が実施されるのはそのためです。配当金額が決定して株主に付与されるのは株主総会の後なので6月頃に配当が渡されることになります。

くりっく株365の場合、配当相当額を受取る権利(売りの場合は支払う義務)は権利付き最終日の取引終了時点にポジションを持っていた方が得ます。そして、配当相当額は即座に付与されるようになっています。現物株のように株主総会の決議を待つことなく付与されるので時間効率的に優れた仕様となっています。

<日経225の配当表>

なお、権利付最終日のお取引には注意が必要です。一見すると権利付最終日にポジションを持っていると配当の受払いがあるということは、権利付最終日に買いポジションを持っていると有利なように思えてしまいますが、実際はそうではありません。付与される配当相当額に相当する分だけレートが高くなっています。例えば1枚あたり10000円の配当がある場合、取引単位は「 株価指数 × 100円(倍)」なので、10000円を100円(倍)で割った100円がレート換算した際の配当相当額です。通常この100円は権利付最終日のレートに加算されています。権利付最終日の翌日を権利落ち日といいますが、それには2つの意味があります。一つ目が、この日株を持っていても株主としての権利が受けられないこと、二つ目が配当分価格が下落することです。
受払いされる配当相当額が大きければ大きいほど、権利付き最終日と権利落ち日スタート時点のギャップが大きくなりますのでご注意ください。

※DAX®証拠金取引には配当相当額の受払いはありません。
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・くりっく株365の金利って何?

くりっく株365では、配当相当額の受払いとは別に金利相当額の受払いが存在します。
配当相当額の場合、買いポジションを持っている際は受け取ることができますが、売りポジションを持っている際は、支払なければなりません。金利相当額の受払いはそれの逆で行われます。金利相当額は買いポジションを持っている時、支払い義務を負い、売りポジションを持っているときは受け取ることができます。
金利相当額の計算は、次の式で行います。

「日経225証拠金取引」の金利相当額の算出方法
建玉1枚当たりの金利相当額
 =(清算価格×100)×(利率)×(日数÷365)
※金利相当額算出のために用いる利率は、日本銀行金融政策決定会合が。

「海外株価指数」の金利相当額の算出方法
①FTSE100
建玉1枚当たりの金利相当額
 =(清算価格×100)×(利率)×(日数÷365)
②DAX
建玉1枚当たりの金利相当額
 =(清算価格×100)×(利率)×(日数÷365)
③NYダウ
建玉1枚当たりの金利相当額
 =(清算価格×10)×(利率)×(日数÷365)
※金利相当額算出のために用いる利率は、その対象とする金融指標を原資産とする先物取引の価格を基に東京金融取引所が算出する利率とします。

日経225証拠金取引の場合、日本銀行が実施する0金利政策の影響から2020年4月現在、金利相当額の受払いは0円です。買いポジションを持っていても金利相当額の払いがないことは買い方にとって有利だと考えられます。

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・マーケットメイク方式どんな取引なの?

取引のレート配信は、通常の株式とは少し異なります。東京証券取引所などで株式を売買する時の値段は、オークション方式で行われています。株式を売りたい人と株式を買いたい人(投資家)が出会って初めて価格が決まります。100円で買いたい人(投資家)と100円で売りたい人(投資家)の注文が出会って初めて100円での取引が成立する訳です。200円でも買いたい、300円でも買いたいといった状況だったとしても売る人がいなければ売買は成立しません。それが東京証券取引所の現物株、大阪取引所の日経225先物、東京商品取引所の商品先物取引などで採用されているオークション方式です。

一方、くりっく株365の仕組みはマーケットメイク方式という方式です。
オークション方式とは異なり、価格(レート)配信はすべてマーケットメーカーが行います。くりっく株365の相場表を見るとご覧のような表示になっています。

<相場表キャプチャイメージ>

上のイメージは日経225証拠金取引のものですが、見ると左側に「買気配(売注文)187枚 19124」右側に「売気配(買注文)150枚 19130」と表示されています。それぞれ19,124円と19,130円という現在のレートを表しています。このレートを配信しているのがマーケットメーカーです。今の値段はこれですとマーケットメーカーが提示している訳です。お客様が発注した注文は、マーケットメーカーが提示している注文と相対して成立します。オークション方式で行われている先物取引では、必ず売建玉の枚数と買建玉の枚数がイコールになりますが、マーケットメイク方式で行われているくりっく株365ではそうはなりません。状況に応じて買いポジションが多かったり、売りポジションが多かったりします。

マーケットメイク方式の利点は、マイナーな取引でも必ずレート配信が行われていることです。(原市場でCBが発生した時を除く。)先物市場などでは、マイナーな銘柄の出来高が0枚ということが起こりえます。オークション方式は売りたい人と買いたい人が出会って初めて成立しますので、どちらか一方のプレイヤーが不在の時、注文は成立しません。一方、マーケットメイク方式では必ずマーケットメーカーがレート配信していますのでそのような心配がありません。

流動性リスクの軽減が考慮された取引だと言えそうですね。

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・くりっく株365を始めるのにいくら必要なの?

くりっく株365は差金決済取引(CFD)ですので現物のやり取りが伴いません。そのため証拠金を持って取引することができます。取引に必要な必要証拠金額は銘柄ごとに取引所が決めており、毎週見直されます。4月17日時点で日経225証拠金取引の必要証拠金額は109,590円です。日経225のレートは、19,100円で取引は100倍(円)で行われていますので、19100円を100倍(円)した191万円が総額の取引金額になりますが、口座には109,590円のお預かり金があれば取引スタートできる訳です。

ただし、取引において注意しなければならないのがロスカットです。
くりっく株365にはロスカットルールが存在します。ロスカットとは、お客様の損失拡大を防ぐために損失額が一定の水準に達した時点で自動的にすべての建玉を決済する制度です。有効証拠金額を必要証拠金で割った有効比率が100%以下になってしまった時、すべての建玉について自動的に決済注文が発注されます。

<例>109,590円お預かりして1枚買い建玉した場合
有効証拠金額 109,590円
必要証拠金額 109,590円
有効比率   100%=109,590円÷109,590円

日経225証拠金取引1枚の必要証拠金は109,590円ですが、仮にお預かりしている有効証拠金額が必要証拠金109,590円だったとすれば注文が成立したと同時に有効比率は100%以下になってしまいますので、即座にロスカットされてしまいます。取引を行う際は、ある程度の資金的余裕を持って行っていただく必要があります。

<例>300万円お預かりして10枚買い建玉した場合
有効証拠金額 300万円
必要証拠金額 109万5900円
有効比率   273%=300万円/109.59万円

<例>300万円お預かりして10枚買い建玉した結果買値から2000円値下がりした場合
有効証拠金額 100万円=300万円-200万円(2000円×100倍×10枚)
必要証拠金額 109万5900円
有効比率   91.2%=100万円/109.59万円

必要証拠金以上の金額をお預けいただければ取引することができますが、有効比率が100%以下になってしまうとロスカットされてしまいますので、取引をスタートする前にどの程度逆方向に行くとロスカットされてしまうのか、きちんと考えてから建玉する枚数を決定することが重要になってきます。

くりっく株365は必要証拠金以上お預けいただければ取引できますが11万円程度金額でその17倍にもなる190万円もの取引ができてしまいます。そのため、思惑通りの展開になれば多額の利益になりますが、期待とは逆の値動きをすると大きな損失になってしまいます。リスクとリターンをきちんと計算の上で取引をおこなってください。

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・2020年10月にくりっく株365が生まれ変わるって聞いたけど?

2020年10月、くりっく株365に金ETFと原油ETFが上場される予定です。
日経225証拠金取引やNYダウ証拠金取引と同じ口座で金ETFや原油ETFの売買が出来るようになります。

これまでポートフォリオにコモディティを組み込んだ際、別口座を用意しなければならず、資金管理が別口座になるので、それぞれがロスカットによる強制決済にならないよう注意しなければなりませんでしたが、くりっく株365口座で金や原油の取引ができるようになることで一元管理できるようになります。
取引の形態は一般的なETFではなく、ETFを原資産としたCFDです。
その特徴を見ていきましょう。

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・金ETFリセット付証拠金取引ってどんな取引?

金ETFリセット付証拠金取引は2020年10月に上場予定です。
金ETF証拠金取引の商品仕様は次のようになっています。

<取引所作成の商品仕様のレプリカ表>

特徴その1.証拠金取引であり、ETFではない

ご覧のようにこの商品は金ETFではなく、金ETFを原資産にした証拠金取引です。
また、取引単位にも注意が必要です。
[取引単位:ETF価格×100円]

金価格は1グラム当たりや1トロイオンス(31.1035グラム)当たりで表現されることが多いですが、金ETF証拠金取引の原資源はSPDR®ゴールドシェアETFなので、ETF価格に100円(倍)を乗じたものが取引単位になります。

ETFを現物で100株購入した場合とくりっく株365の証拠金取引で1枚購入した場合ではどのような違いがあるのか。

■金ETFの現物を16700円で100株買った場合

買い付けに必要な金額
16700円 × 100株 =1,670,000円

金ETF価格が16,700円の時に100株買って17,700円の時に売った場合
売値(177万円)-買値(167万円)=利益(10万円)

167万円で買い付けたものが177万円で売れたので10万円の利益になります。

■金ETF証拠金取引で1枚買った場合

買い付けに必要な資金
26,530円※
※2020年2月28日時点のデータで算出した証拠金基準額

金ETF価格が16,700円の時に1枚買って17,700円の時に売った場合
売値(17,700円)-買値(16,700円)=値幅(1,000円)
値幅(1,000円)× 取引単位(100円倍)=利益(10万円)

どちらの場合も同じ10万円の利益になりましたが、取引に必要な資金が異なります。現物取引である金ETFの場合、現物を購入することになりますので、16700円×100株で167万円の資金が必要ですが、金ETF証拠金取引は、CFDなので証拠金だけで取引することができます。運用効率は高くなっていますが、その分リスクが大きくなってしまいますので、リスク管理が必要になります。

特徴その2.証拠金取引なので売りからでもOK

CFDは、先物取引やFX同じ、証拠金取引なので、売り建玉を行うことができます。

例えば、金ETFが16,700円の時に売って15,700円まで値下がりした時に反対売買して決済したとします。

金ETF価格が16,700円の時に1枚売って15,700円の時に買った場合
売値(16,700円)-買値(15,700円)=値幅(1,000円)
値幅(1,000円)× 取引単位(100円倍)=利益(10万円)

売り建て玉を行うことで値下がり局面をチャンスにすることができますので、状況に応じて売建てを活用することができます。

すでにSPDR®ゴールドシェアETFをお持ちの方や、金ETFとの相関性が高い金融商品をお持ちの方は金ETF証拠金取引をヘッジとしても活用しても良さそうですね。

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・原油ETFリセット付証拠金取引ってどんな取引?

原油ETFリセット付証拠金取引は、金ETFリセット付証拠金取引同様2020年10月に上場予定です。
2020年、新型コロナウイルスの影響から注目度が高くなっている市場である原油市場。
WTI原油価格連動型上場投資(証券コード:1671)を原資産とした「原油ETFリセット付き証拠金取引」が上場されることになりました。

原油ETF証拠金取引の商品仕様は次のようになっています。

<取引所作成の商品仕様のレプリカ表>

特徴その1.証拠金取引であり、ETFではない

ご覧のようにこの商品はWTI原油連動型ETFではなく、WTI原油連動型ETFを原資産にした証拠金取引です。
また、取引単位にも注意が必要です。
[取引単位:ETF価格×100円]

原油価格は1キロリットル当たりや1バレル(159リットル)当たりで表現されることが多いですが、原油ETF証拠金取引の原資源はWTI原油連動型ETFなので、ETF価格に100円(倍)を乗じたものが取引単位になります。

ETFを現物で100株購入した場合とくりっく株365の証拠金取引で1枚購入した場合ではどのような違いがあるのか。

■原油ETFの現物を1,996円で100株買った場合

買い付けに必要な金額
1,996円 × 100株 =199,600円

原油ETF価格が1,996円の時に100株買って2,096円の時に売った場合
売値(209,600円)-買値(199,600円)=利益(1万円)

199,600円で買い付けたものが209,600円で売れたので1万円の利益になります。

■原油ETF証拠金取引で1枚買った場合

買い付けに必要な資金
12,770円※
※2020年2月28日時点のデータで算出した証拠金基準額

原油ETF価格が1,996円の時に1枚買って2,096円の時に売った場合
売値(2,096円)-買値(1,996円)=値幅(100円)
値幅(100円)× 取引単位(100円倍)=利益(1万円)

どちらの場合も同じ10,000円の利益になりましたが、取引に必要な資金が異なります。現物取引である原油ETFの場合、現物を購入することになりますので、1996円×100株で199,600円の資金が必要ですが、原油ETF証拠金取引は、CFDなので証拠金だけで取引することができます。運用効率は高くなっていますが、その分リスクが大きくなってしまいますので、リスク管理が必要になります。

特徴その2.証拠金取引なので売りからでもOK

CFDは、先物取引やFX同じ、証拠金取引なので、売り建玉を行うことができます。

例えば、原油ETFが1,996円の時に売って1,896円まで値下がりした時に反対売買して決済したとします。

金ETF価格が1,996円の時に1枚売って1,896円の時に買った場合
売値(1,996円)-買値(1,896円)=値幅(100円)
値幅(100円)× 取引単位(100円倍)=利益(10,000円)

売り建て玉を行うことで値下がり局面をチャンスにすることができますので、状況に応じて売建てを活用することができます。

すでに「WTI原油連動型ETF」や「NEXT FUNDS NOMURA 原油インデックス連動型ETF」をお持ちの方や、原油価格との相関性が高い金融商品をお持ちの方は原油ETF証拠金取引をヘッジとしても活用しても良さそうですね。

今回は、2020年10月に生まれ変わるくりっく株365の仕様変更と新たに加わる金ETF証拠金取引、原油ETF証拠金取引について取り上げました。

お取引方法についての相談は、お近くの支店または、オンライントレード部までご連絡ください。

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