フジトミ チーフアナリスト齋藤和彦より、2月10日の週の商品相場見通しをお送りします。
新型コロナウイルスの拡大に中国では歯止めがかからない中、10日からどの程度、民間企業の活動が再開するかどうかが、商品市場にとって大きなポイントとなります。多くの工場の操業再開が先送りされれば、世界のサプライチェーンに与える影響も大きく、それを警戒して週末の銅相場が急落しており、その動向が注目されます。中国政府が予定していた10日から多くの工場が操業再開すれば、リスクが後退し、原油やゴムが買い直され、金が売られることも想定されます。
東京金は円高の中、週末に5540円台まで上昇しましたが、中国リスク次第です。今週もNYダウ先物の動きから目が離せません。
白金も中国次第ですが、中国で経済活動が再開しても、宝飾品の需要は当面、低迷が想定され、白金の需要減は避けられず、どこまで行っても戻り売りが無難です。
原油も中国次第です。NYガソリンとヒーティングオイルがスプレッド取引の影響で下げ渋りをみせており、その影響でWTIやブレントは下げ渋りをみせています。中国の経済活動がどの程度、回復するか週明けの仕掛けのポイントです。
東京ゴムも原油同様、中国の動向次第ですが、非鉄相場がまた売られており、また、自動車工場の再開が先送りされており、天然ゴムの需要は厳しい状況に変わりありません。
東京トウモロコシは日本時間12日深夜2時に発表される需給報告を見極めてからの仕掛けが無難です。