フジトミ チーフアナリスト齋藤和彦より、1月27日の週の商品相場見通しをお送りします。
中国で拡大中の新型コロナウイルスが商品市場にも大きな影響を与えています。特に原油、非鉄、そしてゴム相場を直撃しています。拡大抑制のため、中国では移動制限を実施するなど、経済活動の長期停滞につながることが懸念され、中国での石油需要の後退は避けられない状況です。
WTIは53ドル台まで週末に急落しましたが、石油需要の改善は当面厳しく、引き続き、新型のコロナウイルスの拡大懸念から50ドルを試すことも十分考えられます。
東京原油は3万8000円台まで急落しましたが、まだまだ売り有利の展開で、WTIの50ドルを想定すれば、3万5000円台も想定されます。
東京ゴムも急落しています。旧正月期間の急落傾向は例年のことですが、ゴム市場でも新型のコロナウイルスの影響で、下げに拍車がかかっています。ようやく200日移動平均線を下回ったばかりで、まだ下げ余地はあるとみています。180円割れは通過点で、今週は170円を試すとみています。非鉄相場の週末にかけての急落もゴムの圧迫要因になるでしょう。
新型のコロナウイルスのリスクとして金が買われていますが、東京金は円高の影響もあり、思ったほど、上昇していません。しかし、新型のコロナウイルスのリスクは今後も高まるだけに、金は地道に買いを仕掛けていきたいです。
白金は実勢悪から戻り売り継続で、今週は3500円割れも予想されます。
東京トウモロコシは、売りスタンス継続すべきです。週末のシカゴトウモロコシ急落によって、再びシカゴ市場が下降トレンド形成も想定されます。2万4000円を試すとみています。