フジトミ チーフアナリストの齋藤和彦より、11月18日の週の商品相場の見通しをお送りします。
東京原油は週末に円安と海外原油の急伸で大きく買い進まれました。米中の貿易協議の進展観測からNYダウが急騰したことをキッカケにして、強引に原油は買われたようで、アメリカの原油生産が過去最高をさらに更新したこと、米国の原油在庫が3週連続で急増していること、IEA月報で世界の石油需要が2009年以来、初めて減少したことなど、原油の売り材料を無視して、株高を材料にかなり強引に買い進まれたといえます。週明けの東京原油は一段の上伸も予想されますが、実勢悪から戻り売りを狙ってみたいです。
OPECなどの協調減産の影響でアメリカの原油増産が一層顕著になっており、アメリカの利益しかならない協調減産の延長にはロシアが否定的で、足並みの乱れを踏まえ、売り上がりたいです。
注目は白金で、NYはテクニカルな買いに3分の1戻りまで上伸しています。目先は900ドル台に乗せ、20日移動平均線と半値戻しの910ドル台に水準を切り上げるとみられます。東京白金の3100円台でもまだ買い有利の展開で、買いスタンスを維持したいです。
東京金は強弱材料が交錯する中、同値圏で推移していますが、NY金市場でのファンドの整理商いを警戒して売りは維持したいです。
東京ゴムは天井を打ったとみて、戻り売りで臨みたいです。25日の当限納会を前にして順ザヤ局面でのサヤ滑りも売り有利とみています。東京の上昇にアジア市場のゴムが追随せず、東京の割高な値位置が目立っています。
東京トウモロコシが売りが無難です。アメリカの需要悪化からシカゴの下げに拍車がかかっており、まだ下げ余地は残しているとみられ、買いは禁物です。