皆さん、おはようございます。ファイナンシャルプランナーのワイワイです。
今朝ブルームバーグに掲載された記事ですが、TD証券の予想ではトルコリラは9月末までに40%下落するとみているようです。
トルコ・リラは9月末までに40%下落、対ドルで最安値更新へ-TD-外部リンク
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-03-03/PNP4FLSYF01U01
具体的には対米ドルで1ドル8.9リラまで落ち込むとみられています。仮にその時のドル円レートが1ドル110円だったとするとトルコリラ円は12.35円まで下落する計算になります。
高金利通貨を好んで取引されているお客様はよくご存知だと思いますが、現在トルコリラの政策金利は24.0%です。
日本の政策金利はほぼ0%なので、トルコリラ円の買いポジションを保有すると年間で24%相当のスワップポイントが得られます。
トルコが政策金利を現在の24.0%したのは、2018年9月のことです。
それまでのトルコリラ円の変動はご覧の通りでいた。
トルコリラ円
2018年トルコリラ円相場は大きく変動し、前年の2017年9月に32.37円付けていたものが翌年2018年8月には15.36円まで下落しました。わずか1年で50%以上も変動したことになります。
為替レートの大きな変動はその国で生活いている国民の生活に大きな影響を及ぼしました。下の図はトルコの消費者物価指数の変動を表したものです。
トルコ消費者物価指数(CPI)
※出典:トルコ統計局
トルコリラが暴落したのは2018年8月のことです。暴落の影響から、海外から商品を輸入する際にかかるお金はそれまでよりも高額になってしまっています。
そのため、2018年9月の消費者物価指数は24.52と大きく上昇しました。それから半年近い月日が経過しましたが、2019年1月の消費者物価指数は20.35%と未だに高いままです。
特に上昇が激しいのが食料品及びノンアルコール飲料の30.97%アップ、家具および家庭用品の29.07%アップなどです。
衣食住に直接関係する食べ物、家具などが上昇していますのでトルコ国民に大きな影響を与えていることが想像できます。
現在、トルコリラ相場への市場コンセンサスは楽観視する見方が主流ですが、ちょっとしたきっかけで再び不安定な状況に変化してもおかしくない相場でもあります。
正月に起きたフラッシュ・クラッシュのような現象がいつ起きてもおかしくない相場ですので、2、3円急変してもロスカットされないような厚めのポジションメイクにした方が良さそうです。
2月の消費者物価指数は日本時間3月4日16時に発表される予定です。
市場予想では前年比「19.75%」となっています。
さて、どうなるでしょうね。
このコメントは編集者の個人的な見解であり、残念ながら内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもございません。ご了承ください。
参考文献:
・トルコ統計局
http://www.turkstat.gov.tr/Start.do
・トルコ・リラは9月末までに40%下落、対ドルで最安値更新へ-TD-Bloomberg
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-03-03/PNP4FLSYF01U01