皆さん、おはようございます。ファイナンシャルプランナーのワイワイです。
今日は景気動向指数のお話です。
投資をおこなう上で現在の景気動向を知ることはとても重要なことです。景気にはサイクルがあります。一般的には景気循環と呼ばれています。
循環は回復、好況、後退、不況の4区分に分けることができます。
景気が好況な状態であるということは多くの企業、産業が好況な状況になっているので株式投資をおこなった際にプラスになる可能性が高くなります。逆に後退な状態にある際は、多くの企業・産業が不況な状況になっているので株式投資でプラスになる可能性は低くなってしまいます。
ニュースを見ていると「リスク選好意欲が高まり」とか「リスク回避ムードが強まり」などの表現がよく使われますが、株式市場、債券市場、コモディティ市場の何れの市場もオークション形式で価格が決められていますので、市場参加者のマインドがリスク選好ムードなのかそれともリスク回避ムードなのかを把握しておかないと全体の流れに逆らってしまう可能性があるのでとても重要な要素だと言えます。
この景気を包括的に捉えているのが景気動向指数です。景気動向指数は毎月、内閣府経済社会総合研究所から発表されています。
日本では毎月色々な景気指数が発表されています。例えば労働市場に関するものであれば新規求人件数や有効求人件数、常用雇用指数、完全失業率、決まって支給する給与などが発表されています。景気動向指数ではこれら29種の指数を先行、一致、遅行の3つにまとめています。
景気に先行して反応する指数を「先行指数」、ほぼ一致して動く指数を「一致指数」、遅行して動く指数を「遅行指数」としています。
内閣府のホームページを見ると「CI先行指数」、「CI一致指数」、「CI遅行指数」と頭に「CI」の2文字がついています。これは“Composite Index”の略で複数の経済指数の前月比の変化量を合計したものです。
現在のものであれば2015年(平成27年)のものを100とし、どのような変化があったのかを表しています。この指標は100を上回っているからといって状況が良いという訳では無いという点には注意が必要です。
3指数の推移はご覧のとおりです。
CI先行指数
※景気動向指数速報からの改定状況(平成30年(2018年11月分)経済社会総合研究所HPより
CI一致指数
※景気動向指数速報からの改定状況(平成30年(2018年11月分)経済社会総合研究所HPより
CI遅行指数
※景気動向指数速報からの改定状況(平成30年(2018年11月分)経済社会総合研究所HPより
何れのグラフにも3ヶ月後方移動平均と7ヶ月後方移動平均がついています。これは過去3ヶ月、7ヶ月と比べて現在はどうなのかを知るためです。移動平均線よりも指数は上に位置しているのかそれも下に位置しているのか。景気を判断する際に役に立ちます。
なお、現在の基調判断は、「CI一致指数は足踏みを示している。」との判断です。
景気判断の際、お役たてば幸いです。
今日は、景気動向指数についてのお話でした。
このコメントは編集者の個人的な見解であり、残念ながら内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもございません。ご了承ください。
参考文献:
・統計表一覧:景気動向指数 結果(内閣府)
https://www.esri.cao.go.jp/jp/stat/di/revision.pdf