原油先物取引の決済方法には2つのやり方があります。
1.取引最終日まで何もしない
1つ目が先ほどみた取引終了日まで何もしないという方法です。
2019年3月が期限の原油を2018年11月7日に買ったとします。11月7日時点の値段が1キロリットル(1000リットル)あたり52,000円だったとして最終決済日である2019年3月29日の価格が55,000円だったとします。すると、お客様はすでに52,000円で購入するという契約をしているので55,000円するものを52,000円で購入できるので3,000円安く購入できることになります。
原油先物取引は「現金決済先物取引」ですので最終決済価格(さいしゅうけっさいかかく)である55,000円と契約した52,000円との差額である3,000円が利益になります。
逆に原油価格が50,000円に値下がりしてしまった時は50,000円の価値のものに52,000円支払わなければなりません。2,000円高く買わなければならなくなってしまいます。最終決済価格(さいしゅうけっさいかかく)である50,000円と契約した52,000円の差額である3,000円が損失になります。
2.反対売買する。
2つ目が途中で転売する方法です。
2019年3月が期限の取引を始めたからと言って2019年3月まで取引する必要はありません。原油価格は日々変動していますので自由なタイミングで転売することができます。これを「反対売買(はんたいばいばい)」と言います。
2019年3月が期限の原油先物取引を2018年11月7日に52,000円で買い、その1ヵ月後、原油価格が56,000円に値上がりしていたとします。この時、56,000円で転売して取引を終了することができれば、差額である4,000円が利益になります。
逆に原油価格が48,000円に値下がりしてしまった時に、転売して取引を終了したとすると差額である4,000円が損失になります。