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アメリカが増産してOPECとロシアが減産を目指す?

2018.11.15

皆さん、おはようございます。ファイナンシャルプランナーのワイワイです。

OPECとロシアが最大日量140万バレルの減産を協議しているとのことです。

日量140万バレルの減産が供給過剰をストップさせることにどの程度の影響力があるのでしょうね。

下の円グラフは2017年時点での世界の原油生産量を表したものです。
グラフの左側がOPECの生産量、右が非OPECの生産量を表しています。

出典:今日の石油産業2018-石油連盟より抜粋

2017年時点、世界におけるOPECのシェアは41.2%、ロシアのシェアは14.0%ですので、足すと55.2%です。

仮にOPECとロシアが協調減産をおこなったとしても残りの44.8%が足並みを揃えてくれないと、効果が薄れてしまいます。

ご存知のようにトランプ大統領は原油価格の値下がり容認派なのでOPEC、ロシアと協調して価格下落を食い止めるという選択肢は考えにくい状況です。

先日OPECが発表したアメリカの原油生産量の推移はご覧のとおりでした。

出典:OPEC Oil Market Report November 2018より抜粋

オレンジの棒グラフがアメリカで生産される原油生産量です。
2018年第3四半期の原油生産量は日量1122万バレルでした。

2017年第3四半期時点での生産量は日量932万バレルでした。わずか1年間で日量190万バレルも生産量が増加しています。
このままのペースでいくと2019年もアメリカの原油生産量は増加する予測で、2019年第4四半期には現在よりも128万バレル多い、日量1250万バレルまで増加する見込みです。

昨日確認したとおり、原油生産量が突出して多いのはアメリカだけです。

自国第一主義のアメリカが増産した分を調整するために、OPECとロシアがトランプ大統領の顔色をうかがいながら減産についての協議をおこなう。

なんだか不思議な世の中ですね。

このコメントは編集者の個人的な見解であり、残念ながら内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもございません。ご了承ください。


参考文献:
・今日の石油産業2018-石油連盟
・OPEC
・ロイター

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