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2018.11.08

1.原油に投資するにはどうすればできるの?

原油取引をやってみたいと思っていてもどこでどうやって購入すればいいのか。やり方がよく解らないなんて質問をされることがあります。

今回は原油先物取引の売買の仕方について簡単に説明させていただきます。

例えば株式投資であれば、株券を購入するところから取引がスタートします。
上場している株式は、証券取引所で売買されていますので株が欲しい人は証券取引所で株を買えば良い訳ですが、証券取引所に直接訪れて株券を売って欲しいとお願いしても販売してはくれません。
証券取引所で株式の売買ができるのは、証券取引所の会員でなければならないので、会員である証券会社を通じておこないます。
原油の先物取引は証券取引所ではなく「商品取引所」という公的な取引所でおこなわれています。証券取引所と同じように一般の方が商品取引所に行って原油を買いたいなんていっても売買することはできません。
原油先物取引を売買するためには「フジトミ」のような商品先物取引業者を通じて、おこなう必要があります。

2.先物取引ってどんな取引なの?

東京商品取引所で取引されている取引は「先物取引」であり「現物取引」ではありません。現物取引とは現物のやり取りが伴う取引です。何かと話題の豊洲市場などの中央卸売市場では魚、野菜、肉などが売買されています。売買の対象はマグロやキャベツなどといった本物の魚や野菜です。現物のやり取りが伴う取引なので「現物取引」ともいいます。
東京証券取引所でおこなわれている株式の売買は、中央卸売市場同様、現物を伴う取引です。たとえば、ある会社の株式を100株購入すると購入した100株は購入したお客様ものになります。現在株式はすべて電子化されているので現物のやり取りをおこなっているイメージしにくいですが、株式の持ち主(株主)は購入した人に代わります。現物を伴う取引だから現物取引と言うわけです。

では、先物取引とはどのような取引なのか。その字のごとく、将来(先)の値段を現時点で決めて物のやり取りは後でおこなう取引になります。例えば1年後、「あるもの」を1万円で購入する契約を結んだとします。一年後、その「あるもの」の価格が1万5000円に上昇していたとしても、すでに1万円で購入する契約を結んでいますので、1万円払えば「あるもの」が購入できます。逆に「あるもの」の価値が5000円に値下がりしてしまった場合は、すでに1万円で購入する契約を結んでいますので1万円支払って購入しなければなりません。
原油の先物取引は、「先物取引」なので、将来の原油価格を今決める取引ということです。

3.先物取引の将来っていつのこと?

先ほど原油の先物取引とは「将来の原油価格を今決める取引」と説明しましたが、その将来がいつなのかはすでに決まっています。東京商品取引所のホームページやフジトミのホームページをみると「2018/11」や「2019/04」など6つの日付があることにお気づきでしょうか。これが取引の期限を表していて専門用語で「限月(げんげつ)」と言います。

例えば「2018/11」であれば、2018年11月の最終営業日である2018年11月30日が取引の期限になります。原油は6限月制という限月構成になっていますので、最長でも約半年取引できる期間があります。2019年3月限を取引したとすると2019年3月29日が最終営業日であり、その日の価格を先に決めてしまう取引になります。

4.原油を買ったら原油が届くのか?

先物取引は「将来の価格を先に決める取引」で、その対象となる日付を「限月(げんげつ)」と言うことを確認しました。それでは取引終了日を迎えたたらどうなってしまうのか。
原油の先物取引は「現金決済先物取引」と呼ばれる取引です。
現金決済先物取引は、あらかじめ約定した値段と最終的に指定された値段との差額を計算し、現金のやりとりで取引が終了になります。取引期限を迎えた取引は最終的に現金で決済するので現金決済先物取引と言います。
原油先物取引をおこなったらからと言って現物の原油を購入しなければならいない訳ではありませんので、現物が届く心配をせず取引することができます。

5.一度買ったら最終決済日まで持っていなければならないの?

原油先物取引の決済方法には2つのやり方があります。
1つ目が先ほどみた取引終了日まで何もしないという方法です。
2019年3月が期限の原油を2018年11月7日に買ったとします。11月7日時点の値段が1キロリットル(1000リットル)あたり52,000円だったとして最終決済日である2019年3月29日の価格が55,000円だったとします。すると、お客様はすでに52,000円で購入するという契約をしているので55,000円するものを52,000円で購入できるので3,000円安く購入できることになります。
逆に原油価格が50,000円に値下がりしてしまった時は50,000円の価値のものに52,000円支払わなければなりません。2,000円高く買わなければならなくなってしまいます。
原油先物取引は「現金決済先物取引」ですので最終決済価格(さいしゅうけっさいかかく)である55,000円と契約した52,000円との差額である3,000円が利益になります。
2つ目が途中で転売する方法です。
2019年3月が期限の取引を始めたからと言って2019年3月まで取引する必要はありません。原油価格は日々変動していますので自由なタイミングで転売することができます。これを反対売買と言います。
2019年3月が期限の原油先物取引を2018年11月7日に52,000円で買い、その1ヵ月後、原油価格が56,000円に値上がりしていたとします。この時、56,000円で転売して取引を終了することができれば、52,000円で買い付けたものを56,000円で転売していますので4,000円得することになります。

6.取引単位はどうなっているの?

先ほどの例では1キロリットルあたりの価格を見ましたが、実際の取引は50キロリットルを取引単位としておこなわれています。この50キロリットルの1セットを「1枚」と数えます。
通常、1キロリットルあたり52,000円する原油を50キロリットル購入した際に掛かる金額は、52,000円に50キロリットルを掛けた260万円です。現物取引であれば260万円の資金が必要です。この金額を総取引金額(そうとりひききんがく)と言います。

7.原油を1枚買うにはいくら必要なの?

1キロ52,000円の原油を50キロリットル分購入する際に必要な金額は260万円です。ところが、原油先物取引は、先物取引なので、現物のやり取りを伴う取引ではありません。
取引の内容は「2018年3月に52,000円で原油を買う。」という約束事なので 取引の際に必要になのはその取引の証拠となる資金である証拠金になります。
2018年10月30日現在、フジトミので取引する際に必要な証拠金は125,000円です。お取引口座に125,000円以上お預けいただいていれば取引をスタートすることができます。

7.原油価格が変動する理由

株式相場、為替相場、不動産価格、野菜の価格など日々値段が変動する相場はいくつも存在しますが、基本的にそれらの価格は売り手と買い手のパワーバランス(需給バランス)で決まっています。

供給量よりも需要の方が多ければ価格は上昇し、逆に供給量が大量で需要が少ない場合は価格が下落します。

供給 > 需要 価格は上昇しやすい傾向にあります
供給 < 需要 価格は下降しやすい傾向にあります

8.どんなところが供給しているのか。

原油が取れる場所はある程度決まっています。どこでも取れるという訳ではありません。
原油が取れる場所を大きく分けるとOPEC(石油輸出国機構)と非OPECに分けることができます。2018年現在、世界で供給されている原油の約40%がOPECによって賄われており、残りの約60%がOPECに加盟していないロシアやアメリカなどの国々で生産されています。

2017年現在の産油国はご覧のとおりです

[今日の石油産業5ページ]

2017年現在、原油の生産量がもっとも多い国はロシアの1100万バレル/日、2番目がサウジアラビアで996万バレル/日、3番目がアメリカで923万バレル/日となっています。産油国で取れる原油がどのように流通するのかは価格に影響を及ぼしそうです。

これまでの原油価格の変動はご覧のようになっています。

[東京原油]

上グラフは東京で取引されているドバイ原油価格の推移を表しています。日本で取引されていますので、円で取引されています。

ご覧のように2000年以降、価格が大きく下落した時期が2回ありました。1回目が2008年の後半に掛けてです。この年リーマン・ブラザーズが倒産し、世界的な景気減速が、原油の需要を減少させました。

[原油消費量]

その後は、景気経済の回復とともに世界の原油消費量も増加したため再び価格は上昇しはじめています。

2回目に大きく下げたのが2014年後半に掛けてです。
この2014年、世界の原油を取り巻く環境に変化が生じました。それがシェールオイルの実用化です。

2014年以降、北米大陸中心にシェールオイルの生産が本格化しました。別名シェール革命とも呼ばれています。
今まで開発が困難とされていたはシェール(頁岩(けつがん)層に含まれる非在来型の石油や天然ガスの採掘が可能になりました。
特にアメリカ、カナダで生産されるシェールオイルの量は凄まじく、2017年現在、アメリカは世界3番目、カナダは世界5番目の生産量を誇っています。

世界の原油供給はOEPCと非OPECで構成されています。

一方、原油の消費は全世界中で消費されています。石油製品として真っ先に思い浮かぶのがガソリンや灯油といった燃料としての消費ですが、世界中でおこなわれている経済活動において、エネルギーが利用される関係から景気動向と原油価格には密接な関係があります。

[NYダウ]

[WTI原油]

ご覧のようにNYダウの値動きとNYで取引されているWTI原油の値動きは相関性があります。景気動向によって原油の需要が拡大縮小し、その結果、価格が変動していることが上のグラフからも読み取ることができます。

世界中で取引されている原油ですが、ベンチマークとされている指標が3つあります。

一番有名なのがWTI原油です。WTI原油は、アメリカのニューヨークにあるNYMEXという取引所で取引されています。WTI原油はウエスト・テキサス・インターメディエイト(West Texas Intermediate)の略でアメリカのテキサス州とニューメキシコ州で産出される原油です。世界で産出される原油の1から2%程度のボリュームですが、NYMEXで取引されている原油もあり、世界的な指標になっています。

欧州で取引されているのがブレント原油です。ブレント原油は北海油田・英国領海北部のブレント油田から産出される原油でイギリスのロンドンにあるICE フューチャーズ・ヨーロッパで取引されています。欧州の人達は、ブレント原油に注目しています。

3つ目がドバイ・オマーン原油です。
アジアで流通している原油の大部分は中東産原油です。その中東産原油価格の基準となっているのが、プラッツ社が発表するドバイ原油、オマーン原油の価格です。東京商品取引所で取引されている中東産原油の先物価格はドバイ産、オマーン産原油を指標になっています。

原油価格の変動要因
・OPECや非OPECの生産動向
・原油消費国の景気動向
・米国の在庫状況
・シェールオイルの生産状況
・株式市場の動向

8.先物取引がハイリスク・ハイリターンなの?
先ほど見たように原油の先物取引は、現物取引で260万円規模の取引を125,000円の証拠金でできる取引です。そのため、少しの価格変動が大きな利益や損失になります。
例えば、52,000円で買った原油価格が1,000円値上がりし53,000円になったとすると、値上がり幅1,000円に50キロリットルを掛けた50,000円が利益になります。
現物取引の場合、50キロリットルの原油を購入するには、53,000円を50倍した260万円万円必要ですが、先物取引は証拠金取引なので証拠金125,000円に対して50,000円の利益が生まれるのでとても資金効率がよい取引だと言えます。

ただし、取引には注意が必要です。それが思惑が外れてマイナスになった時のことです。
思惑が外れ、マイナスになった際は大きなマイナスになります。52,000円で購入した原油価格が51,000円に値下がりしてしまった場合、現物取引では260万円が255万円になってしまいますので5万円のマイナスですが、先物取引でも同様に5万円のマイナスになってしまいます。
上記の値動きの幅は、総取引金額に対してわずか2%程度ですが、証拠金取引である125,000円から見れば、証拠金に対して40%に相当します。
原油先物取引の結果が思惑どおりに言った際は、大きな利益になりますが、思惑どおりに行かなかった際は大金損失になってしまいますのでリスク管理には細心の注意が必要です。

9.マイナスになったらどうなるのか?
もしも、客様が原油の先物取引をおこなうために現金300万円の資金をお預けいただいたものと仮定します。
今後、原油価格が上昇することを期待して52,000円で原油を10枚買ったとすうると、その際に必要な資金は1枚だと125,000円ですので10枚分では125万円です。
お預けいただいている300万円のうち、10枚分の125万円が建玉(たてぎょく)する上で必要な証拠金、必要証拠金です。
※先物取引で新規に発注した注文が約定したものを建玉(たてぎょく)又はポジションと言います。
その後、思惑がはずれ、値下がりしてしまったとするとどうなるでしょうか。例えば、2,000円値下がりし50,000円になってしまったとします。
2,000円値下がりすると「2,000円×50キロリットル×10枚=100万円」が値洗(ねあらい)損になります。
お預かりしている現金300万円のうち、125万円は建玉に必要な必要証拠金に利用され、100万円は値洗損です。現金300万円から必要証拠金125万円と値洗損100万円を引いた75万円が余剰額になります。
その後さらに状況が悪化し、さらに2,000円値下がりしてしまったとします。建玉された値段は52,000円で、その後48,000円まで値下がりしていますのでトータルで4,000円値下がりした計算になります。
4,000円値下がりしたときの損益計算は「4,000円×50キロリットル×10枚=200万円」が値洗損です。
お預けいただいている現金は300万円で必要証拠金額が125万円、値洗損が200万円なので、差し引くと余剰額はマイナス25万円になってしまっています。
余剰金額がマイナスな状況でその日の取引終了を迎えると、不足金請求が発生します。不足金請求発生後ご入金いただけない場合は建玉が強制決済されてしまいますが、不足金請求がでるということは、思惑通りにいかなかったからだとも言えますので、そこで決済してしまうことも選択肢のひとつです。

5.どうやって口座を作るの?
口座開設はオンライン口座開設から可能です。原油の先物取引は商品先物取引ですので商品先物取引の口座を開設していただく必要があります。

① オンライン口座開設画面から契約締結前交付書面をダウンロードしていただき内容をご確認ください。
② 内容をご確認のうえ、必要項目をチェックしていただき、個人情報を入力してください。
③ 口座開設フォームにてご入力いただいたメールアドレスからご本人様確認書類を2通送信してください。
④ 当社にて口座開設の審査をおこない、開設後ユーザIDが記載された書類をご自宅に郵送させていただきます。
⑤ ユーザIDに同封された返信用封筒を利用してマイナンバーをご提出ください。
⑥ 証拠金をご入金いただくといつでも取引がスタートできます。

下記の口座開設はこちらから口座開設をおこなってください。

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