皆さま、おはようございます。CFP(ファイナンシャルプランナー)のワイワイこと岩井です。
このページは2018年10月19日に作成した記事に2022年6月15日時点の情報を加えたものです。
解りやすいよう2018年に作成した文章を黒字、2022年作成した文章を青字で表示します。
昨日(2018年10月18日)のNY株式市場は、先日発表されたFOMC議事録にて利上げ継続観測が強まったことを受けて続落する展開になりました。
2018年10月18日現在、米国債10年の利回りは3.175%です。
日本国債の利回りは、17日現在0.145%ですので、アメリカとの利回りの違いは3%以上もあります。
日本から見ると3%以上も高い利回りで取引されている米国債。
主要国と比べるとご覧のような状況です。
主要国の10年国債利回り(2018年10月18日)
日本 ・・・ 0.14%
豪州 ・・・ 2.68%
米国 ・・・ 3.18%
カナダ ・・・ 2.49%
ドイツ ・・・ 0.41%
英国 ・・・ 1.54%
フランス ・・・ 0.79%
イタリア ・・・ 3.68%
財政問題を抱えるイタリア国債利回りはここ1カ月で0.89%も上昇して3.68%ですが、それ以外の国はアメリカよりも低い水準ですので、財政が正常な先進国の中でアメリカ国債の利回りは高い状態です。
2018年当時もアメリカの金利上昇が問題視されていました。
2018年を中心とした10年債利回りと政策金利を表したのが次のグラフです。
米国10年債利回りと政策金利
後になって解ることですが、2018年12月に実施された利上げが最後の利上げで、2019年からは10年債利回りと政策金利が逆転してしまいました。
2022年6月15日現在、10年債利回りは、3.452%まで上昇しており、政策金利とのギャップは2.452ポイントも開いていています。2016年から2018年にかけて実施された利上げでは利回りと政策金利のギャップは徐々に狭くなっていきピークで逆転しましたが、現在の状況はまだまだ開いているように見えます。
データ上、債券市場が利上げを容認しているようです。
これまでのアメリカ10年債利回りの推移をグラフで見るとご覧のようになります。
米国債10年利回り(1962年-)
現在の利回りは3.452%まで上昇しており、直近の数値と比較すると高く感じてしまいますが、もう少し遡ってみるとまだまだ低い水準です。
上のグラフは1962年からの米国10年債利回りを表したものですが、最も高かった1981年9月30日の利回りは15.84%でした。
2.過去のデータと比べまだまだ低い水準にあること
この2点を考慮すると利上げのピークはまだまだ先だと考えるのがスマートなのかもしれませんね。
米国債市場の動向は株式、FX、商品とあらゆる市場に影響を及ぼします。
今後の債券市場の動向にご注意ください。
今日は米国債10年利回りのこれまでの推移についてお伝えしました。
このコメントは編集者の個人的な見解であり、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもございません。ご了承ください。