皆さん、おはようございます。ファイナンシャルプランナーのワイワイです。
2018年10月8日、国際通貨基金(IMF)が発表した2018年と2019年の世界経済見通し(WEO)が、前回の見通しから0.2ポイント引き下げられ3.7%になるであろうとの発表がありました。
今回発表された「世界経済見通し(WEO)」は現在の世界経済の状況をよく表しているデータでしたのでご紹介します。
国グループ別の実質GDP成長率(前年比)
※出典:世界経済見通し2018年10月-IMFより引用
グラフは1980年から2024までの実質GDP成長率の推移を表したものです。
赤い線が先進国、青い線が新興市場国と発展途上国、黄い線が全世界を表しています。
グラフを見ると2000年から2001年に起きたインターネットバブルの前と後で成長率に大きな変化が生じています。
2000年まで3本の線は互いに近い値をつけていました。先進国も新興市場国、発展途上国も同じような経済成長率で推移していたことがわかります。
ところが、2000年以降その関係性が変わります。
青い線で描いた新興市場国と発展途上国の成長は著しく加速しましたが、赤い線の先進国の経済成長はそれに追従できませんでした。
2000年以降、世界経済の成長をけん引しているのは、新興市場国と発展途上国だということをこのデータは示しています。
IMFの分析によると
新興市場国と発展途上国の成長が加速した要因は、より開放的な貿易の推進を含め、当事国で整備された堅固な政策枠踏みの実績だとし、先進国の成長が2000年代半ば以降衰退したのは、労働人口の高齢化と生産性の伸び悩みが経済的活力の低下と市場集中度の高まりに重なったことに起因するとしています。
さて、これからの経済成長についてですが、今回の見通しでは、前回の予測よりもバランスが悪く、不確実な成長が予想されています。アメリカの成長を支えている景気循環増幅的な財政の拡大は、後のアメリカ経済、世界経済を圧迫する可能性があるとしています。
ユーロ圏、韓国、イギリス、アルゼンチン、ブラジル、メキシコ、イラン、トルコなどの成長が減速するとの予測になっています。また、アメリカの中国に対する関税追加も中国の成長を鈍化させることになりそうです。
今回の発表で世界経済の成長見通しは0.2%引き下げられ3.7%になりましたが、グループ別にみると先進国の成長が鈍化し、新興市場国と発展途上国の成長は現在よりも加速するとの予測です。
我々先進国も新興市場国や発展途上国に負けないよう頑張らなきゃいけませんね。
今回は世界経済見通し(WEO)をご紹介しました。
世界経済見通し(WEO)を詳しくご覧になりたい方は、IMFホームページをご覧ください。
https://www.imf.org/ja/Publications/WEO/Issues/2018/09/24/world-economic-outlook-october-2018
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参考文献:
・国際通貨基金
https://www.imf.org/external/japanese/index.htm