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今月の米FOMCで利上げ観測再浮上
- 2016/09/12
- アジアタイム
米国株式市場は続落。S&P500種株価指数は前日比2.5%安の2127.81で取引を終了。NYダウは前日比394.46ドル(2.1%)下げて18085.45ドルで終え、ナスダック総合指数は2.5%の値下がりとなった。小型株の下げがきつくラッセル2000種指数は3%以強下げて取引を終了した。寄り前にボストン連銀のローゼングレン総裁が、利上げを長く待ち過ぎれば米経済が過熱する恐れがあり、金融安定をリスクにさらしかねないと早期利上げを肯定するコメントをしたことが材料視された。
NYMEXのWTI先物10月限は前日比1.74ドル(3.65%)安い1バレル=45.88ドルで取引を終了。在庫急減の原因が米東部沿岸を通過した暴風雨に伴う石油関連施設の稼働停止などによるもので、一時的な取り崩しにすぎないとの見方が台頭したことや株安とドル高も売りを誘発させた。
NY為替市場では、今月の米連邦公開市場委員会会合で利上げ観測が再浮上しドル指数が続伸となった、
9日のGLOBEXのCME225先物12月限(円ベース)の清算値は前日比220円安の16650円。同日の大証終値(16860円)比210円安となった。出来高は52779枚。本日の日経平均は売りが先行で始まりそうだ。米国株安に加え、日銀が今月20日・21日の金融政策決定会合でマイナス金利の深掘りを検討するとの見方も広がり銀行株の動向には注意が必用となりそうだ。また、朝方から一部通信社が「北朝鮮は新たな核実験の準備を完了した」と報じた。今日も北朝鮮絡みで地政学的リスクを警戒する動きが出るかもしれない。下値支えとしては、日銀のETF買い。9日は、9月分として2回目のETF買い入(733億円)れを実施した。年始からの累計の買い入れ額は2兆3444億円となった。想定される年内の買い入れ額は1兆7806億円で、1回当たり733億円で買い入れを継続すれば、単純計算で年内の余力回数は24.2回と想定される。年内残り74営業日で計算すると3日に1度のペースとなるが・・・??
【買い材料】
・日銀のETF買入れによる需給下支え
・NY為替-ドル高、米早期利上げ観測が再燃
・中国、半導体投資を5年で5兆円
【売り材料】
・米利上げ時期を巡る強弱感対立
・米国株式市場-急落 利上げ警戒感を受けて全面安
・NYダウ下落(18085.45、-394.46)
・ナスダック下落(5125.91、-133.57)
・欧州株式市場-下落、原油安や米株の大幅続落で
・NY原油先物-反落、前日の大幅高の巻き戻しで(45.88、-1.74)
・CME225先物は大阪取引所比で下落(16650、-210)
・恐怖指数VIXは17.50、前日比上昇
・日銀緩和に不透明感
・北朝鮮の核実験実施による地政学リスク
【その他注目点】
・休場:シンガポール、マレーシア、インドネシア、トルコ(~9/15)
・米債券市場-続落、FRB高官のタカ派寄り発言が相次ぐ
・欧州債-続落、米債利回りの大幅上昇に連動
・NY金先物-続落、米早期利上げ思惑やドル高を嫌気
・CRB指数-反落 ニッケル、オレンジジュースが上昇 原油、ガソリンが下落
・公共工事にドローン活用、測量や設計で義務化へ
・オバマ米大統領 北朝鮮の核実験を非難 新たな制裁に向け関係国と連携
・ECB 資産購入プログラムの変更を12月に決定する可能性-ECB理事のラトビア中銀総裁
・ローゼングレン米ボストン連銀総裁
「利上げが後手に回るリスク増加」
「状況は利上げを支持」
「上下双方リスクが増しているが、引き締めが徐々に適切になってきたように思える」
「現行の政策で過熱感が生じる可能性が増加」
「米経済は海外リスクへの相対的な耐性ある」
「市場の変動率の低さ、高水準な株価が耐性を示唆」
「労働市場は来年、十分に完全雇用に達するだろう」
「米労働市場は、すでに完全雇用に達している可能性も」
・米アトランタ連銀総裁が講演
・米ミネアポリス連銀総裁が講演
・米ブレイナードFRB理事が講演
・中元建て新規貸出額(8月、15日までに)
・中マネーサプライ(8月、15日までに)
・中ファイナンス規模(8月、15日までに)
08:50 機械受注(7月)
08:50 国内企業物価指数(8月)
11:00 中古車販売台数(8月)
15:00 工作機械受注(8月)
20:25 ブ・週次景気動向調査
21:00 印・消費者物価指数(8月)
《決算発表》
太洋基礎工業、サトウ食品工業、丸善CHIホールディングス、ザッパラス、gumi、ネオジャパン、神島化学工業、ティー・ワイ・オー、シーズ・ホールディングス、萩原工業、日本テレホンなどから観測