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【海外商品市況】NY金・NY白金は、米FOMCの声明後に上げ幅縮小
- 2024/06/13
(NY貴金属)
12日のNY金は、急反発。NY金の期近8月限は、前日比28.2ドル高の2354.8ドル。NY白金の期近7月限は、同12.1ドル高の971.00ドル。NY銀の期近7月限は、同103.6セント高の3026.7セント。
昨日のNY金は、一時2358ドル台まで急反発したが、その後は上げ幅を縮小した。NY金の8月限は、米国の5月の消費者物価指数(CPI)の発表後に2358.8ドルまで急反発した。5月の米CPIは、前年比3.3%上昇と市場予想の3.4%増を下回った。コアCPIも同3.4%上昇と市場予想の3.5%上昇や前回の3.6%上昇より低下した。このインフレの鈍化傾向を示す内容となった米CPIの発表を受けて、市場では米利下げ観測が再燃すると米長期金利が低下して為替がドル安・ユーロ高方向に進み、NY金は買われた。しかし、その後は、米FOMCの声明とパウエル米FRB(連邦準備制度理事会)の記者会見によって、米長期金利が上昇して為替がドル高・ユーロ安基調に戻ると、NY金は2332ドル台まで上げ幅を縮小した。米FOMCは、政策金利を大方の予想通り据え置きとした。一方、金利見通し「ドット・プロット」は2024年内の利下げの回数を従来の3回から1回まで減らした。また、パウエル米FRB議長は記者会見で、インフレが維持する場合、適切な限り政策金利を現行水準で据え置く意向を明らかにした。この米国の利下げ後退観測が、米長期金利の上昇と為替のドル高・ユーロ安要因となった。ただ、引けにかけては、NY金は2340ドル前後まで買い直される動きも見せた。
NY白金も、一時978ドル台まで上昇したが、その後は上げ幅を縮小した。NY白金の7月限も、米CPIの発表後に為替のドル安・ユーロ高基調によって978.3ドルまで上昇した。しかし、その後は為替がドル高・ユーロ安基調に戻ると、NY白金は961ドル台まで上げ幅を縮小した。
NY金8月限日足
※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。
NY白金7月限日足
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(WTI原油・NY石油製品・北海ブレント)
12日のWTI原油は、続伸。WTI原油の期近7月限は前日比0.60ドル高の78.50ドル、北海ブレント原油の期近8月限は同0.68ドル高の82.60ドル。RBOBガソリンの7月限は同1.45セント安の239.44セント、NYヒーティングオイルの期近7月限は同1.95セント高の244.08セント。
昨日のWTI原油は、売り買い交錯する中、続伸した。WTI原油の7月限は、序盤から買いが先行する展開となり、米CPIの発表後に為替のドル安方向の動きが支援材料となって、WTI原油は79.32ドルまで続伸した。しかし、WTI原油の79.30ドル台まで上昇は一時的となり、その後、発表された米国の週間在庫統計の結果を受けて、WTI原油は77.88ドルまで崩れた。この日発表されたEIA(米エネルギー情報局)による週間在庫統計は、原油在庫が前週比370万バレル増と市場予想の103万バレル減に反して大幅な在庫の積み増しとなった。ガソリン在庫は同260万バレル増、中間留分在庫も同90万バレル増となった。この米国の原油在庫と石油製品の在庫積み増しによる需給の緩みが、WTI原油の圧迫要因となった。ただ、WTI原油の下振れも限定的となり、その後イスラエルとイスラム組織ハマスとの停戦交渉の難航が伝わると、WTI原油は78.90ドル台まで戻した。しかし、引けにかけては、米FOMCの声明やパウエル米FRB議長の記者会見から為替がドル高基調に戻り、WTI原油は78.40ドル前後の水準まで上値水準を切り下げた。
WTI原油期近7月限日足
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(CBOTコーン)
12日のシカゴコーンは、反発。シカゴコーンの期近7月限は、前日比4.75セント高の454.25セント。
昨日のシカゴコーンは、米国の需給報告を意識した動きによって売り買い交錯する中、引けにかけては455セントまで反発した。シカゴコーンの7月限は、米国の需給報告前に448セント台まで下落した。しかし、その後、需給報告の発表後に455セントまで急反発するなど売り買い交錯する展開となった。米農務省の需給報告では、2023~24年度と24~25年度の米国産トウモロコシの期末在庫予想は、前月の水準を据え置いた。ただ、2024年~25年度の世界のトウモロコシの期末在庫は、前月の3億1227万トンから3億1077万トンに下方修正された。これをきっかけにシカゴコーンは上昇したが、アナリスト予想の3億1055万トンを上回っていたことで、上昇も限定的となった。
シカゴコーン期近7月限日足
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