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【海外商品市況】NY金は一時2373ドル台まで上昇。一方、NY白金・WTI原油は続落
- 2024/05/31
(NY貴金属)
30日のNY金は反発。NY金の期近8月限は、前日比2.4ドル高の2366.5ドル。NY白金の期近7月限は、同9.9ドル安の1038.0ドル。NY銀の期近7月限は、同83.9セント安の3153.4セント。※NY金の中心限月は8月限に変更。
昨日のNY金は、米国の長期金利の低下と為替のドル安・ユーロ高基調を背景に反発した。NY金の8月限は、序盤に為替のドル高・ユーロ安方向の動きによって2343.3ドルまで下値水準を切り下げた。しかし、安値をつけてからのNY金は、為替がドル安・ユーロ高基調に転換したことで出直りの動きとなった。その後、米国のGDPの発表を受けて米長期金利が低下して為替が一段とドル安・ユーロ高基調が強まると、NY金は2373.7ドルまで上昇した。この日発表された米国の1~3月期実質GDP(国内総生産)は、前期比1.3%増と速報値の1.6%増から下方修正された。この米景気の鈍化を示す結果となった米GDPの発表が、米長期金利の低下の要因となった。ただ、NY金の2370ドル台まで上昇は一時的な動きとなり、為替のドル安・ユーロ高基調の一服や31日に発表される米国の4月個人消費支出(PCE)物価指数の発表を控えた持ち高調整によって、引けにかけて2365ドル前後まで上げ幅を縮小した。米PCE物価指数は、米FRB(連邦準備制度理事会)がインフレ指数として重要視している経済指標となっていることから、市場では注目されている。4月の米PCE物価指数の発表は、日本時間21時30分となっている。
NY白金は売り買い交錯する中、続落。NY白金の7月限は、序盤に為替のドル高・ユーロ安方向の動きによって1031.6ドルまで続落した。しかし、欧州取引時間帯から為替がドル安・ユーロ高基調に転換すると、NY白金は1049.8ドルまで反発した。ただ、NY白金の反発は一時的な動きとなり、その後は為替のドル安・ユーロ高基調の一服や31日に発表される4月の米PCE物価指数の発表を控えた持ち高調整によって、1028.8ドルまで売り込まれた。
NY金8月限日足
※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。
NY白金7月限日足
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(WTI原油・NY石油製品・北海ブレント)
30日のWTI原油は大幅続落。WTI原油の期近7月限は前日比1.32ドル安の77.91ドル、北海ブレント原油の期近7月限は同1.74ドル安の81.86ドル。RBOBガソリンの6月限は同5.98セント安の240.46セント、NYヒーティングオイルの期近6月限は同6.76セント安の236.94セント。
昨日のWTI原油は、米国のエネルギー需要の鈍化が圧迫要因となり大幅続落した。WTI原油の7月限は、米週間在庫統計の発表前まで79ドル前後で推移していた。しかし、エネルギー需要の鈍化を示す内容となった米週間在庫統計の発表をきっかけに、WTI原油は崩れて77.63ドルまで続落した。この日発表されたEIA(米エネルギー情報局)の週間在庫統計は、原油在庫が前週比420万バレル減となり市場予想の200万バレル減を上回る在庫の取り崩しとなった。ただ、この日注目されたのはガソリン在庫と中間留分在庫で、ガソリン在庫は前週比200万バレル増(市場予想50万バレル減)、中間留分在庫は同250万バレル増(市場予想20万バレル減)と予想に反する積み増しとなった。メモリアルデーから始まるドライブシーズンを迎え製油所の稼働率が上昇している中、ガソリンと中間留分の需要が鈍いことから、市場では米国のエネルギー需要の鈍化を懸念する動きとなり、WTI原油は売り込まれた。
WTI原油期近7月限日足
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(CBOTコーン)
30日のシカゴコーンは3営業日連続の下落。シカゴコーンの期近7月限は、前日比6.50セント安の448.75セント。
昨日のシカゴコーンは、前日と同様に米国の作付け進展と小麦価格の下落が圧迫要因となり続落した。シカゴコーンの7月限は、序盤から売りが先行して直近の安値となっていた5月17日の安値451.00セントを下抜けした。その後、米国取引時間帯に売り圧力が強まると447.50セントまで下値水準を切り下げた。29日に発表された米コーンベルトの作付け進捗率が、83%まで進み5年平均の82%を上回ったことがシカゴコーンの圧迫要因となっている。また、小麦価格の下落によるトウモロコシの飼料用需要の後退観測が連想された。
シカゴコーン期近7月限日足
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