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【海外商品市況】NY金は3営業日ぶりの反落。一方、NY白金とWTI原油は続伸
- 2024/05/17
(NY貴金属)
16日のNY金は3営業日ぶりの反落。NY金の期近6月限は、前日比9.4ドル安の2385.5ドル。NY白金の期近7月限は、同1.2ドル高の1071.3ドル。NY銀の期近7月限は、同14.7セント高の2987.6セント。
昨日のNY金は、為替のドル高・ユーロ安方向の動きと米国の長期金利の上昇が圧迫要因となり反落した。NY金の6月限は、序盤に2402.7ドルまで上昇した。しかし、高値をつけてからは、前日まで上昇要因となった為替のドル安・ユーロ高基調が一服して、ドル高・ユーロ安方向に進むとNY金は軟調地合いに転換した。その後、米国時間帯に米長期金利が上昇するとNY金は2375.2ドルまで崩れた。この日ウィリアムズ・NY連銀総裁はロイター通信のインタビューで、前日に発表された米消費者物価指数(CPI)の結果を踏まえ「インフレ鈍化に関する全体的なトレンドは良好」としたものの、「目先の利下げの必要はない」と述べた。また、バーキン・リッチモンド連銀総裁はCNBCインタビューで、「インフレ2%達成にはもっと需要を抑える必要ある」として、「インフレが下がるにはもう少し時間がかかる」と発言した。その他、メスター・クリーブランド連銀総裁やボスティックアトランタ連銀総裁も、利下げに対する慎重な姿勢を示唆した。この米FRB(連邦準備制度理事会)高官らの早期利下げに対する消極的な発言によって、米長期金利は上昇してNY金は売られた。ただ、安値をつけてからは、為替のドル高・ユーロ安基調が一巡すると、NY金は2380ドル台まで下げ幅を縮小した。
一方、NY白金は6営業日連続で上昇した。NY白金の7月限は、連日の強調地合いを継続して欧州取引時間帯に1091.1ドルまで高値を更新した。しかし、その後は為替のドル高・ユーロ安方向の動きが圧迫要因になると、米国取引時間帯に1058.1ドルまで崩れた。ただ、NY白金の下振れは限定的となり、為替のドル高・ユーロ安方向の動きが一巡すると、引けにかけて1071ドル台まで買い直された。
NY金6月限日足
※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。
NY白金7月限日足
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(WTI原油・NY石油製品・北海ブレント)
16日のWTI原油は続伸。WTI原油の期近6月限は前日比0.60ドル高の79.23ドル、北海ブレント原油の期近7月限は同0.52ドル高の83.27ドル。RBOBガソリンの6月限は同4.10セント高の253.78セント、NYヒーティングオイルの期近6月限は同2.06セント高の244.37セント。
昨日のWTI原油は、売り買い交錯する中、続伸した。WTI原油の6月限は、序盤から為替のドル高・ユーロ安方向の動きが圧迫要因となり、欧州取引時間帯に78.20ドルまで下落した。しかし、安値をつけてからは、米国の石油需要の拡大期待と中東情勢の悪化を警戒した動きによって上昇基調に転換すると、米国取引時間帯にWTI原油は79.85ドルまで続伸した。前日のインフレの鈍化を示す内容となった米国の4月CPIの発表から利下げ観測が強まっていることで、同国の経済成長の期待によるエネルギー需要の拡大が連想された。また、、パレスチナ自治区ガザ最南部ラファでイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘の激化が警戒され、中東情勢の悪化懸念が台頭している。高値をつけてからのWTI原油は、米FRB(連邦準備制度理事会)高官らの早期利下げに対する消極的な発言によって、一時78.90ドル台まで上値水準を切り下げたが、引けにかけては79.30ドル台まで買い直された。
WTI原油期近6月限日足
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(CBOTコーン)
16日のシカゴコーンは3営業日連続の下落。シカゴコーンの期近7月限は、前日比5.50セント安の457.00セント。
昨日のシカゴコーンは、為替のドル高基調と米国産トウモロコシの輸出需要の低下が圧迫要因となり続落した。シカゴコーンの7月限は、序盤から売りと買いが交錯して463セント前後で揉み合う展開となっていたが、欧州取引時間帯に入り465.25セントまで反発した。しかし、シカゴコーンの反発は一時的となり、その後は為替のドル高方向の動きと米国産トウモロコシの輸出需要の低下によって456.00セントまで続落した。この日発表された米国産トウモロコシの2024年度輸出成約高は、74万2200トンと市場予想の70万~105万トンの下限に近い水準となった。この米国産トウモロコシの輸出需要の低下が、シカゴコーンの圧迫要因となった。
シカゴコーン期近7月限日足
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