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【海外商品市況】週末のNY金は、米雇用統計の発表直後に乱高下
- 2024/05/04
(NY貴金属)
3日のNY金は、清算値ベースで続落。NY金の期近6月限は、前日比1.0ドル安の2308.6ドル。NY白金の期近7月限は、同2.7ドル高の965.3ドル。NY銀の期近7月限は、同13.9セント安の2669.0セント。
週末のNY金は、清算値ベースで続落したが、引けにかけては上昇した。NY金の6月限は、4月の米雇用統計の発表前まで様子見ムードの中、2310ドル前後で推移した。その後、注目された米雇用統計が発表されるとNY金は2330.7ドルまで急伸した後、2285.2ドルまで急落した。この日発表され4月の米雇用統計は、非農業部門の就業者数が17万5000人増となり、前月の31万5000人増(改定値)から縮小して市場予想の24万3000人増も下回った。この労働市場の鈍化を示す内容となった米雇用統計の発表を受けて、米利下げ観測が再燃すると、米長期金利が低下して為替がドル安・ユーロ高基調に進み、NY金は2330ドル台まで急伸した。しかし、2330ドル台までの上昇は一時的となり、その後は低下していた米長期金利が上昇に転じると為替もドル高・ユーロ安方向に戻り、NY金は利益確定の売りが台頭して2285.2ドルまで急落した。ただ、NY金の2285ドル台までの下振れも限定的となり、引けにかけては2310ドル台まで買い直される動きとなった。
NY白金は続伸。NY白金の7月限は、序盤から為替のドル安・ユーロ高基調によって買いが先行して、欧州取引時間帯に980.3ドルまで続伸した。しかし、高値をつけてからは、米雇用統計の発表控えた利益確定の売りが台頭して上値水準を切り下げる展開となった。その後、米雇用統計の発表後にNY金の高値からの崩れに反応して、NY白金は957.5ドルまで急反落した。ただ、NY白金の下振れは一時的な動きとなり、引けにかけてはNY金の戻り基調によってNY白金も966ドル台まで買い直された。
NY金6月限日足
※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。
NY白金7月限日足
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(WTI原油・NY石油製品・北海ブレント)
3日のWTI原油は、5営業日連続で下落。WTI原油の期近6月限は前日比0.84ドル安の78.11ドル、北海ブレント原油の期近7月限は同0.71ドル安の82.96ドル。RBOBガソリンの6月限は同4.14セント安の255.51セント、NYヒーティングオイルの期近6月限は同0.03セント高の244.34セント。
週末のWTI原油は、米国の景気先行き不安によって続落した。WTI原油の6月限は、3月の米雇用統計の発表直後に79.63ドルまで上昇した。しかし、高値をつけてからは、米国の景気先行き不安によるエネルギー需要の後退観測が台頭して77.96ドルまで崩れた。弱気な結果となった米雇用統計の発表を受けて、米利下げ観測が再燃して、WTI原油は上昇した。ただ、上昇は一時的な動きとなり、労働市場の鈍化による景気先行き不安が圧迫要因になると、WTI原油は下落基調に転換した。その後、日本時間23時に発表された4月の米サービス業購買担当者景況指数(PMI)が市場予想を下回る弱い結果となると、WTI原油の売り圧力が強まり、引けにかけて下値水準を切り下げた。4月の米サービス業PMIは、49.4と前回の51.4や市場予想の52.0を下回った。また、下落局面では、イスラエルとイスラム組織ハマスの停戦交渉の進展期待も引き続き売り材料となった。イスラエルと仲介役エジプトが提示した休戦案について、ハマスの最高指導者ハニヤ氏は2日に「前向きに検討している」と声明を出した。イスラエルとイスラム組織ハマスの停戦交渉の進展期待から、中東の供給不安が後退している。
WTI原油期近6月限日足
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(CBOTコーン)
3日のシカゴコーンは、3営業日連続で上昇。シカゴコーンの期近7月限は、前日比0.50セント高の460.25セント。
週末のシカゴコーンは、南米の供給不安が引き続き支援材料となり続伸した。シカゴコーンの7月限は、為替のドル安基調による割安感の買いと南米の供給不安を背景に序盤から買いが先行すると、米国取引時間帯に468.00セントまで急伸した。南米の主要産地であるブラジルでは、洪水被害による収穫への影響が懸念されている。また、もう1つの主要産地となるアルゼンチンでは、疫病被害と複数の穀物輸出港でのストライキによる供給不安が広がっている。しかし、高値をつけてからは、週末要因による持ち高調整や利益確定の売りによって、引けにかけて460セント前後まで上げ幅を縮小した。
シカゴコーン期近7月限日足
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