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【海外商品市況】週明けのNY金・NY白金は続伸。一方、WTI原油は反落

  • 2024/04/30
  • 田澤

(NY貴金属)
29日のNY金は、3営業日連続の上昇。NY金の期近6月限は、前週末比10.50ドル高の2357.7ドル。NY白金の期近7月限は、同39.4ドル高の961.5ドル。NY銀の期近7月限は、同12.5セント高の2766.0セント。
週明けのNY金は、米長期金利の低下を為替のドル安・ユーロ高基調を背景に続伸した。昨日のNY金の6月限は、序盤に2331.0ドルまで下落したが、その後は為替のドル安・ユーロ高基調が支援材料になると欧州時間帯に2356ドル台まで反発した。しかし、米国取引時間帯に為替がドル高・ユーロ安方向に進むと、NY金は2336ドル台まで上値水準を切り下げた。ただ、NY金の下振れは一時的となり、米長期金利の低下と為替が再びドル安・ユーロ高基調に戻るとNY金は2358.9ドルまで続伸した。高値をつけてからは、為替のドル安・ユーロ高基調が一服すると、NY金は引けにかけて2347ドル前後の水準まで上げ幅を縮小した。今週は、4月30日・5月1日に米国のFOMC(連邦公開市場委員会)が開催され、1日に政策金利の発表が予定されている。また、3日には4月の米雇用統計の発表も予定されていることから、NY金の乱高下が警戒される。
週明けのNY白金は急騰。NY白金の7月限は、序盤から為替のドル安・ユーロ高基調を背景に買いが先行すると、その後は1本調子に上昇して965.5ドルまで急騰した。ただ、引けにかけては、為替のドル安・ユーロ高基調の一服によって、NY白金は960ドル前後の水準まで上げ幅を縮小した。

NY金6月限日足

※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。

NY白金7月限日足

※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。

(WTI原油・NY石油製品・北海ブレント)
29日のWTI原油は、反落。WTI原油の期近6月限は前週末比1.22ドル安の82.63ドル、北海ブレント原油の期近6月限は同1.10ドル安の88.40ドル。RBOBガソリンの5月限は同1.59セント安の274.87セント、NYヒーティングオイルの期近5月限は同1.69セント安の253.13セント。
週明けのWTI原油は、中東の供給不安の後退観測によって反落した。WTI原油の6月限は、為替のドル安基調による割安感によって序盤から買いが先行して83.91ドルまで上昇した。しかし、その後は中東情勢の悪化によるエネルギーの供給不安が後退するとWTI原油は82.40ドルまで崩れた。イスラエルとパレスチナ自治区を実行支配するイスラム組織ハマスの停戦交渉で、イスラエル側が人質解放した後に停戦協議することを初めてハマス側に提案したみられている。イスラエルは、ガザで拘束されている女性や子供ら人質33人の解放や避難民全員をガザ北部への帰還などをハマス側に要求した模様。一方、ハマス側もイスラエルの要求した条件に対して受け入れ可能とみられている。この両国の停戦交渉が本格化すると見られ、中東情勢の悪化懸念が後退している。ただ、安値をつけてからは、下げ一服の展開から引けにかけて82.70ドル台まで下げ幅を縮小した。

WTI原油期近6月限日足

※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。

(CBOTコーン)
29日のシカゴコーンは、小幅続落。シカゴコーンの期近7月限は、前週末比0.75セント安の449.25セント。
週明けのシカゴコーンは、シカゴ小麦の下落に反応して小幅続落した。シカゴコーンの7月限は、序盤に米国のコーンベルトの天候リスクによる作付け遅れ懸念が支援材料となり451.25セントまで反発した。米コーンベルトでは、週末の荒天による作付けの遅れが懸念された。しかし、米国取引時間帯に入るとシカゴコーンの下落に引っ張られ445.50セントまで崩れた。ただ、引けにかけては、シカゴ小麦の安値から出直りの動きによって、シカゴコーンは449セント台まで下げ幅を縮小した。シカゴ小麦は、ロシアの天候リスクの後退が圧迫要因となった。ロシア南部では乾燥した天候が続いていたが、降雨予報によってリスクが後退した。

シカゴコーン期近7月限日足

※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。

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