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【海外商品市況】中東情勢の悪化懸念の後退によって、週明けのNY金は暴落
- 2024/04/23
(NY貴金属)
22日のNY金は、暴落。NY金の期近6月限は、前週末比67.4ドル安の2346.4ドル。NY白金の期近7月限は、同12.5ドル安の931.3ドル。NY銀の期近5月限は、同159.9セント安の2724.5セント。
週明けのNY金は、中東情勢の悪化懸念の後退と米国の利下げの先送り観測を背景に暴落した。イスラエルとイランの緊迫化がやや後退する動きとなったことで、週末に下落基調となっていたNY金の6月限は、週明けもその流れを継続して序盤から売りが先行した。その後は、米国の利下げ先送り観測を背景にNY金の売り圧力が強まると清算値決定後に2338.2ドルまで暴落した。ここ最近の米ERB(連邦準備制度理事会)高官らは、根強いインフレによる金利の据え置きを示唆する発言が相次いでいる。19日も米シカゴ地区連銀のグールズビー総裁が、現在のインフレの鈍化傾向が停滞していることから、FRBが実施している抑制的な政策は適切との見方を示した。この利下げ先送りを示唆する発言が続いていることが、NY金の圧迫要因となった。
NY白金は、続落。NY白金の7月限は、序盤からNY金の値崩れと為替のドル高・ユーロ安基調が圧迫要因となり売りが先行して、米国取引時間帯に925.6ドルまで下値水準を切り下げた。しかし、安値をつけてからは、為替はドル安・ユーロ高方向の戻りによって、NY白金は939ドル台まで下げを縮小した。ただ、引けにかけては、NY金の下落基調が一段と強まり、NY白金はこの動きに反応すると930ドル前後の水準まで売り直された。
NY金6月限日足
※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。
NY白金7月限日足
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(WTI原油・NY石油製品・北海ブレント)
22日のWTI原油は、反落。WTI原油の期近6月限は前週末比0.32ドル安の81.90ドル、北海ブレント原油の期近6月限は同0.29ドル安の87.00ドル。RBOBガソリンの5月限は同2.49セント安の268.54セント、NYヒーティングオイルの期近5月限は同1.91セント高の256.04セント。
週明けのWTI原油は、売り買いが交錯する中、反落した。WTI原油の6月限は、序盤に中東情勢の悪化懸念の後退と為替のドル高基調によって80.70ドルまで下値水準を切り下げた。しかし、安値をつけてからは、先週末の高値85.64ドルから5ドル近い下落を見せたことによる利益確定の買い戻しや持ち高調整の動きからWTI原油は81.90ドル台まで下げ幅を縮小した。その後は売り買いが交錯する展開となったが、引けにかけて為替のドル安方向の戻りによって、WTI原油は割安感から82ドル前後の水準まで買い直された。
WTI原油期近6月限日足
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(CBOTコーン)
22日のシカゴコーンは、続伸。シカゴコーンの期近7月限は、前週末比6.75セント高の449.75セント。
週明けのシカゴコーンは、シカゴ小麦の急伸と強気な米国の輸出検証高が支援材料となり続伸した。シカゴコーンの7月限は、序盤に為替のドル高基調によって439.75セントまで下落した。しかし、その後はシカゴ小麦か急伸をきっけにシカゴコーンは上昇基調になると、米輸出検証高の発表後に451.25セントまで続伸した。先週末にロシアは、ウクライナ南部にあるオデッサの穀物インフラを攻撃した。この攻撃によって黒海経由からの穀物供給懸念が台頭して、週明けのシカゴ小麦は急伸した。また、週明けに発表された米国産トウモロコシの輸出検証高が、162万3532トンと市場の予想レンジとなる85万~150万トンの上限を上回る強い結果となった。この米国産トウモロコシの輸出需要の拡大観測が、シカゴコーンの支援材料となった。
シカゴコーン期近5月限日足
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