（ＮＹ貴金属）
３日のＮＹ金は、連日の高値更新。ＮＹ金の期近６月限は前日比３３．２ドル高の２３１５．０ドル、ＮＹ白金の期近７月限は同１２.２ドル高の９４６．５ドル、ＮＹ銀の期近５月限は同１１３．７セント高の２７０６．０セント。
昨日のＮＹ金は、地政学的リスクと為替のドル安・ユーロ高基調が支援材料となり２３２１．８ドルまで最高値を更新した。ＮＹ金の６月限は、序盤にイスラエルとイランの対立の高まりによる中東情勢の悪化を警戒した動きによって２３０８ドルまで上値水準を切り上げた。しかし、その後は上げ一服の展開から２２８５．７ドルまで崩れた。下落局面では米国の長期金利の上昇が圧迫要因となった。ただ、ＮＹ金の下振れは一時的な動きとなり、上昇していた米長期金利が低下して為替がドル安・ユーロ高方向に進むと、ＮＹ金は出直りの動きとなって２３００ドル台を回復した。その後、パウエル米ＦＲＢ（連邦準備制度理事会）が年内の利下げ開始を言及したことで、ＮＹ金は２３２１．８ドルまで史上最高値を更新した。この日パウエル米ＦＲＢ議長は講演で、インフレ動向について「時にはスムーズではないながらも、低下している」という見解を示した。更に、経済動向が予想通りなら「今年のある時点での利下げ開始が適切と見込んでいる」と明言した。この発言によって、為替のドル安・ユーロ高方向の動きが一段と強まり、ＮＹ金は連日の高値更新となった。
ＮＹ白金も、ＮＹ金と同様に為替のドル安・ユーロ高方向の動きが支援材料となり続伸した。ＮＹ白金の７月限は、欧州取引時間帯に９２７．８ドルまで下落した。しかし、その後は為替のドル安・ユーロ高方向の動きによって、ＮＹ白金は出直りの展開となり引けにかけて９５３．２ドルまで続伸した。

ＮＹ金６月限日足

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ＮＹ白金７月限日足

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（ＷＴＩ原油・ＮＹ石油製品・北海ブレント）
３日のＷＴＩ原油は、４営業日連続の上昇。ＷＴＩ原油の期近５月限は前日比０．２８ドル高の８５．４３ドル、北海ブレント原油の期近６月限は同０．４３ドル高の８９．３５ドル。ＲＢＯＢガソリンの５月限は同０．２０セント高の２７６．０９セント、ＮＹヒーティングオイルの期近５月限は同２．０５セント高の２７３．２４セント。
昨日のＷＴＩ原油は、需給の引き締まり観測によって続伸した。ＷＴＩ原油の５月限は、ＯＰＣＥプラスの協調減産の維持と中東情勢の悪化による需給の引き締めが支援材料となり、米国取引時間帯に８６．２０ドルまで直近の高値を更新した。この日開催されたＯＰＥＣプラスの合同閣僚監視委員会で、現行の協調減産の維持を確認した。また、イスラエルとイランの対立の高まりによる中東情勢の悪化懸念が買い材料となった。しかし、高値をつけてからは、米国の原油在庫の積み増しをきっかけに、ＷＴＩ原油は８５ドル台半ばまで上げ幅を縮小した。この日発表されたＥＩＡ（米エネルギー情報局）の週間在庫統計は、原油在庫は前週比３２０万バレル増と市場予想の１５０万バレル減に反して大幅な積み増しとなった。この米国の原油在庫の積み増しと連日の高値更新による利益確定の売りが、ＷＴＩ原油の上値水準の切り下げ要因となった。

ＷＴＩ原油期近５月限日足

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（ＣＢＯＴコーン）
３日のシカゴコーンは、反発。シカゴコーンの期近５月限は前日比５．２５セント高の４３１．７５セント。
昨日のシカゴコーンは連日の下落に対する自律反発と為替のドル安基調が支援材料となって３営業日ぶりに上昇した。シカゴコーンの５月限は、序盤から連日の下落に対する自律反発の動きによって買いが先行して４２８セント前後の水準まで上昇した。その後、為替がドル安方向に進むと、シカゴコーンは割安感から買い進まれ４３３．００セントまで上値水準を切り上げた。

シカゴコーン期近５月限日足

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