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【海外商品市況】NY金は、2040ドル台まで大幅続伸
- 2023/11/29
(NY貴金属)
28日のNY金は、大幅続伸。NY金期近12月限は前日比27.6ドル高の2040.0ドル、NY白金期近1月限は27.0ドル高の950.2ドル、NY銀期近12月限は同25.4セント高の2493.5セント。
昨日のNY金は、米国の長期金利の低下と為替のドル安基調によって大幅続伸した。NY金の12月限は、序盤に2010ドル台で推移していたが、米国取引時間帯から急伸した。米FRB(連邦準備制度理事会)のウォラーFRB理事がこの日の講演で、最近の経済指標がインフレと景気の鈍化を示しているとして「政策が現在、景気を鈍化させ、インフレ率を2%に低下させる上で申し分ない位置にあると次第に確信している」と述べた。このウォラーFRB理事の発言を受けて、市場では米利上げ打ち止め観測が一段と高まると、米長期金利が低下して為替がドル安・ユーロ高に進んだ。この米長期金利の低下と為替のドル安基調によって、NY金は2044.1ドルまで大幅続伸した。NY金の2040ドル台は2023年5月17日以来となった。
NY白金も為替のドル安基調を背景に急反発。NY白金の1月限は、序盤に920ドル台で推移していたが、欧州取引時間帯に930ドル台まで上値水準を切り上げた。その後、米国取引時間帯に為替のドル安・ユーロ高基調が強まると、NY白金は955.5ドルまで急反発した。NY白金の950ドル台は2023年10月31日以来となった。しかし、高値をつけてからは為替のドル安・ユーロ高基調が一服して、NY白金は引けにかけて950ドル割れまで上げ幅を縮小した。
NY金12月限日足
※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。
NY白金1月限日足
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(WTI原油・NY石油製品・北海ブレント)
28日のWTI原油は、5営業日ぶりに反発。WTI原油期近1月限は前日比1.55ドル高の76.41ドル、北海ブレント原油期近1月限は同1.70ドル高の81.68ドル。RBOBガソリン12月限は同5.01セント高の223.00セント、NYヒーティングオイル期近12月限は同6.91セント高の290.70セント。
昨日のWTI原油は、為替のドル安基調と米国の原油在庫の取り崩し予想によって反発した。WTI原油の1月限は、序盤に75ドルを挟んだ展開となった。しかし、その後は為替のドル安基調による割安感の買いと29日に発表される米週間在庫統計の原油在庫の取り崩し予想によって77.02ドルまで反発した。ロイター通信がまとめたアナリスト予想では、原油在庫が前週比で200万バレルの減少となっている。ただ、高値をつけてからは、為替のドル安基調が一服すると、WTI原油は引けにかけて76ドル台半ばまで上げ幅を縮小する動きも見せた。米国のエネルギー情報局(EIA)の週間在庫統計は日本時間29日24時30分に発表される。
WTI原油期近1月限日足
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(CBOTコーン)
28日のシカゴコーンは、4営業日連続の下落。期近3月限は前日比1.75セント安の473.50セント。
昨日のシカゴコーンは、米国の豊作見通しと南米の天候リスクの後退によって続落した。シカゴコーンの3月限は、朝方発表された米トウモロコシの収穫進捗率の上昇が圧迫要因となり軟調地合いを継続した。米トウモロコシの収穫進捗率は、96%と過去5年平均の95%を上回り、豊作見通しが再燃した。更に、南米の恵みの雨による天候リスクの後退も売り材料となった。乾燥した天候リスクに晒されていたブラジルとアルゼンチンで、今週に入り降雨が確認された。また、12月2日まで降雨予報となっており、乾燥による天候リスクが後退している。この米国の豊作見通しと南米の天候リスクの後退によって、シカゴコーンは前日の安値を下抜けすると471.00セントまで安値を更新した。
シカゴコーン期近3月限日足
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