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【海外商品市況】NY金・NY白金は直近の安値を更新
- 2023/11/11
(NY貴金属)
10日のNY金は、急落。NY金期近12月限は前日比32.1ドル安の1937.7ドル、NY白金期近1月限は26.5ドル安の871.5ドル、NY銀期近12月限は同62.4セント安の2228.1セント。
週末のNY金は、米長期金利の上昇を背景に1940ドル割れまで急反落した。前日のパウエル米FRB(連邦準備制度理事会)議長の発言をきっかけに米長期金利は上昇した。この米長期金利の上昇が、NY金の圧迫要因となり、12月は序盤から売りが先行した。パウエル米FRB議長は、前日の講演で米国のインフレ率が目標の2%を「依然十分上回っている」として、追加利上げが「適切ならためらわない」と強調していた。このパウエル米FRB議長の発言をきっかけに、金利の先高感によって米長期金利は上昇した。その後も、米長期金利の高止まりによって、NY金は上値水準を切り下げると前日の安値の1948.3ドル割れまで崩れた。更に、この日発表された11月のミシガン大学消費者調査(暫定値)で、1年先と5年先の期待インフレ率が上昇すると、NY金は下げ幅を拡大して1936.9ドルまで急落した。
NY白金は5営業日連続の下落した。NY白金の1月限は、NY金の反落と為替のドル高基調を背景に序盤から軟調地合いを継続した。その後、NY金とNYパラジウムの値崩れによって、NY白金の下落基調が強まると、10月6日の安値856.8ドルを下抜けして843.1ドルまで直近の安値を更新した。NYパラジウムの値崩れは、世界的な脱炭素化の流れによる電気自動車(EV)の急速な普及よって、ガソリン車の触媒需要の後退観測が圧迫要因となった。
NY金12月限日足
※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。
NY白金1月限日足
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(WTI原油・NY石油製品・北海ブレント)
10日のWTI原油は、続伸。WTI原油期近12月限は前日比1.43ドル高の77.17ドル、北海ブレント原油期近1月限は同1.42ドル高の81.43ドル。RBOBガソリン12月限は同2.87セント高の218.95セント、NYヒーティングオイル期近12月限は同4.15セント安の274.31セント。
週末のWTI原油は、前日と同様に安値拾いの買いによって77ドル台まで続伸した。WTI原油の12月限は、前日の売られ過ぎ警戒による安値拾いの買いが継続して、序盤から買い有利の展開となった。その後、為替がドル安・ユーロ高基調になると、WTI原油は割安感によって上げ幅を拡大して、前日の高値77.16ドルを上抜けすると77.73ドルまで続伸した。しかし、高値をつけてからは、上げ一服の動きとなり、引けにかけて77.30ドル台まで上げ幅を縮小した。
WTI原油期近12月限日足
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(CBOTコーン)
10日のシカゴコーンは、続落。期先12月限は前日比4.00セント安の464.00セント。
週末のシカゴコーンは、続落して直近の安値を更新した。シカゴコーンの12月限は、前日の弱気な米農務省の需給報告が引き続き売り材料となり、序盤から下落基調を継続した。前日の米農務省の需給報告では、2023~2024年度の米国産トウモロコシの生産が過去最高になる見通しや単収・期末在庫が上方修正された。その後も、シカゴコーンの下落基調は続き、米国取引時間帯に前日に安値466.50セントを下抜けすると461.75セントまで直近の安値を更新した。ただ、安値をつけてからは下げ一服となり、465セントまで下げ幅を縮小する動きも見せた。
シカゴコーン期近12月限日足
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